投稿日:2007年09月07日 作成者:yasunaka
今日も昨日の続きで、デスクトップアプリの生き残り策について考えてみたいと思います。
二日前のブログWebアプリを選ぶ3つの理由において、Webアプリへ移行している理由の2番目として、「2.別なマシンからでも同じ環境で使うことができるから」というのを挙げました。
これは例えばWebメールの場合、例えば出先のノートPCと会社のデスクトップPCの両方で使った場合:
1.どちらで見てもメールボックスの中身を同じにすることができる。
2.どちらで見ても、未読・既読の管理が正しくおこなわれる。
3.例えばノートPCで作った未送信のメールを引き続いてデスクトップ側で作業することができる。
等といったことを意味しています。
デスクトップアプリケーションでは、データがマシンにローカル保存されるため、マシン毎に環境が異なることになります。もし、そういったデータをサーバに保存して利用したら、Webメールとほぼ同様に別なマシンからでも同じ環境で使うことができるようになります。
ところがデスクトップアプリケーションにおいてこれを実現するには、データを保存しておくためのサーバが別途必要なことを意味します。また当然のことながらデータがサーバに保存されるようにするには追加のプログラム開発が必要になります。技術的には不可能ではないにも関わらず、こういった現実的な理由から、デスクトップアプリケーションではデータをサーバに保存するということが無視されてきたのだと思います。
しかし、もしこの先もデスクトップアプリとして生き残りたいのであれば、このデータをサーバに保存する機能はぜひ提供すべき機能なのだと思います。これを実現すると、どこでも同じ状態で使えるというメリットに加え、さらに万が一、使っているPCが壊れて使えなくなったとしてもデータが必ずバックアップされるため、安心して利用できるようになるからです。
ちなみにcrossnoteでは、主要なデータについてはupdateボタンを押したタイミングでサーバ側に自動的に保存されるようにしています。主要な、という辺りがちょっと微妙なのですが、新着の修正点の判定やコメントの既読・未読の管理などはローカルPCに保存されたデータで行うようにしているためです。
投稿日:2007年09月06日 作成者:yasunaka
今日は、昨日のWebアプリの続きで、逆にどうしたらデスクトップアプリを生き残らせることができるかについて考えてみましょう。
デスクトップアプリがWebアプリに比べ、利用者の利便性から考えても不利な立場であることは昨日述べたのですが、ではデスクトップアプリがなくなってしまうかというと、そうも言い切れません。デスクトップアプリでなければ実用に耐えられないという分野があるからです。
例えば弊社のcrossnoteもそうなのですが、ワープロや表計算ソフトなど、反応速度などの点で本質的にクライアント側で動かさなければならない部分が多いアプリケーションはデスクトップアプリにせざるを得ないと思います。確かにGoogleはAjax版のワープロとスプレッドシートを提供していますが、MS Officeなどに比べるとかなり機能を絞り込んだものであり、今までWordやExcelで行ってきた仕事をそのまま移行できるものではありません。最近OpenOfficeをGoogle Appsに追加したようですが、この事実がそのことを物語っていると思います。
他にもローカルリソース(例えばCDなど)を使わなければならないアプリケーションも必然的にデスクトップアプリケーションにせざるを得ませんね。
では、デスクトップアプリとして存在し続けなければならないアプリケーションはどのように進化していくべきなのでしょうか?
私はそのキーワードの1つは、やはり「インストール」という点にあると思っています。ディスクトップアプリケーションの場合でも、できるだけインストールしない、もしくは非常に短時間でインストールが完了するようにすべきだと思うのです。デスクトップアプリケーションが忌み嫌われるのは、インストールやバージョンアップのために手間隙がかかり、いろいろなものが勝手にセットアップされてPCが「汚れる」からで、もしインストールしないで、もしくはほんの一瞬のインストールで使えるようになっていて、かつPCが汚れなければ、誰もそんなに文句を言わないと思うのです。
え、crossnoteがどうか、ですか? 残念ながら今時点ではインストール・レスとはいきません。ただ、ぜひ挑戦していきたい課題だと考えています。
投稿日:2007年09月05日 作成者:yasunaka
言うまでもない話ですが、今、ものすごい勢いでいろいろなシステムがWebベースに置き換わってきています。企業内の業務用アプリでも同様です。約10年ぐらい前に作られたVisual Basicで書かれたデスクトップアプリケーションをWebベースのアプリケーションにリプレースするという流れはどんどん加速していて、止められないように思えます。
さて、なぜ皆がこぞってWebに移行しているのでしょうか? 主な理由を3点挙げてみます。
1.保守が簡単だから。
2.別なマシンからでも同じ環境で使うことができるから
3.インストールが要らず、すぐに使えるから。
1番目の理由はシステムを運用する人にとってのメリットです。メンテナンスは基本的にサーバ側に集中するので、保守が簡単だ、ということです。そして2番目は、Webブラウザさえあればどこでも同じ環境で使えるようにできるということ。Webメールなどを使っていると、このありがたみが良くわかります。
3番目の理由が、今回着目するポイントです。今日、Webアプリというタイトルで記事を書いたのは、このインストールが要らないという観点に着目したかったからです。(3つの理由と書いておきながら、ちょっと強引ですね :grin:)
最近、私のノートPCのアンチウィルスソフトが更新されたのですが、そのバージョンアップには20分近くかかりました。その間、ノートPCでは何も作業ができなくなります。しかも途中でリブートしなければならない上、バージョンアップが終わった後にもハードディスクのフル・スキャンを要求され、それを完了させるのに数時間かかりました。フル・スキャン中は使えないことはないのですが、動作がかなり緩慢になって使いづらくなります。
これはちょっと極端な例かもしれませんが、今までのディスクトップアプリケーションには必ずインストールが必要でした。このインストールという作業が行われている間は、ユーザが本来やりたい作業が行えません。最近のPCではバージョンアップが自動的に行われるアプリケーションが多くありますが、たとえ自動的であろうと、そのバージョンアップ(インストール)の間はアプリケーションが使えないのは一緒です。
ちょっと考えてみてください。あなたはPCで仕事をしているうち、OSも含めてどの程度をインストールやバージョンアップなど、本来の仕事とは関係のない作業に時間を費やしていますか? 使っているアプリケーションにもよりますが、無駄に時間を使っている人も多いのではないでしょうか?
一方、Webのアプリケーションはインストールやバージョンアップすることなしに、いつでもすぐに、最新のバージョンで利用することができます。そもそも使う側はWebのアプリケーションが最新版にバージョンアップされているなんてことは気にしませんよね。なんか、いつの間にか画面が変わっている、ぐらいの意識だと思います。この待たずに使える、というのも、デスクトップアプリに対するWebアプリの大きなアドバンテージの1つだと思います。
投稿日:2007年09月04日 作成者:yasunaka
持っている技術水準やアウトプットの水準はむちゃくちゃ高いのに、あまり評価してもらえない人っていませんか? 逆に技術水準はそんなにでもないのだけど、やたら受けのいい人もいる。この「実際に仕事をこなす能力の高さ」と「評価」との乖離はなぜ起こるのでしょうか?
私が経験上感じていることとして、非常に高い評価を受けていた人が他に移ったときに、必ずしも前回と同じ高い評価を受けるとは限らない、ということがあります。おそらくその人は前回と同じ水準のアウトプットを出すと思うのですが、それでもなぜか、評価というのは周りの人によって大きく変わってくるのです。つまり、以前ものすごいいい評価を得ていた人が、会社を転職したり、まったく直接関連のないプロジェクトに移ったりしたときに、同じような評価を受けるとは限らない、ということなのでしょう。
この評価の「ぶれ」は、評価というのは結局、主観的に判断されることから発生するのだと思います。もしプロジェクト内における、ある人の働きぶりについて判断しろ、と言われたら、ほとんどの人はその人に対する「印象」をベースに判断すると思います。ところが、その印象には「実際に仕事をこなす能力の高さ」が大きく反映されるとは限らないのでしょう。
そもそも、人がある人に抱く印象というのは、最初に出会ったときのほんの数秒ですべてが決まってしまう、という話があります。最初にパッと見たときの印象で「この人は仕事ができそうだ」と思ってしまうと、その人に関するいろいろな話題のうち、仕事が出来そうだという印象を強化する情報ばかり取り込んでしまいがちです。一方で、同じように最初の印象が「なんかあまり出来なそう」と思ってしまうと、その人に関するいろいろな話題のうち、ネガティブな情報ばかりを取り込んでしまいがちなのだと思います。
正確に人を評価するには、できるだけ主観を外す必要があります。でも主観のない人の評価なんで、まず無理ですよね。実際、成果物(アウトプット)だけで評価すると、過程などが判断材料から外れてしまい、それはそれで評価としては適切ではない結果になってしまう可能性があります。
できるだけ自分の心の偏向・バイアスを取り除き、適切な評価を行うためには、例えば心象がネガティブな人に対しては逆にできるだけ心象を良くする事実を集めるとか、心象が良すぎる人については逆に冷静にネガティブな情報を集めるとか、そういったことを意識的に行わなければならないのだと思います。
投稿日:2007年09月03日 作成者:yasunaka
update it, Inc.の設立日は2006年9月1日です。今月で設立1周年を迎えました。
普通の会社の場合、1周年目にはそれなりに会社が回っているのだと思いますが、update it, Inc.の場合、この1年間はずーっと研究開発のみの日々でした。1周年といいつつ、これからが始まりです。
crossnoteの開発は最終段階に入り、営業開始に向けた準備作業を進めているところです。サービス・インは11月頭を予定しており、9月の末頃から徐々にデモをお披露目していきたいと考えています。このブログを見ていただいている皆さんには、ぜひ一番最初にお披露目したいと思います。
最初は小さな一歩に過ぎないかもしれませんが、ゆくゆくは日本、そして世界を代表するシステム・サービスとなれるよう、精一杯がんばりたいと思います。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
投稿日:2007年08月31日 作成者:yasunaka
さて、今日もcrossnoteの小さな工夫シリーズ、行きます。今日ご紹介するのはビュー機能です。(Eclipseを知っていると、いろいろと用語が混乱するかもしれません。これはEclipseのViewとは異なります)
crossnoteではWindowsのExploreのようにプロジェクトやドキュメントをツリー状に表示するための「ワークスペース」という画面があります。このワークスペース画面にはビューと呼ぶフィルター機能がついています。
ドキュメントを新規作成する場合には、ドキュメントがどのビューに所属するのかを指定します。このビューとは、例えば以下のようなものです。
「成果物」
「検討資料」
…
ドキュメントを作るにあたっては途中、いろいろな検討資料も必要になります。しかもこのような検討資料は無秩序に増えやすいと思います。そうすると、あるフォルダの中で、どの資料が最終的な結論が書かれた成果物なのかわかりにくくなります。実際、後からプロジェクトに関わった場合とか、あるサブ・プロジェクトの成果を利用して別のサブ・プロジェクトを進めるような場合には、どれがあらかじめ読んでおくべき資料なのかがわからず、後になって大切な資料を読み忘れていた、なんて経験のある人も多いのではないでしょうか?
このビュー機能を用いると同じフォルダー内でも指定したビューのドキュメントだけが表示されるので、例えば外部からの参加者に対しては成果物ビューの中の資料だけ読めばよい、などといった使い方ができます。なおすべてのドキュメントを表示する指定方法もあります。
なおこのビュー定義は、プロジェクト・ポリシーの設定にて、プロジェクト毎に独自の定義を行うことも可能です。
投稿日:2007年08月30日 作成者:yasunaka
さて、crossnoteの小さな工夫シリーズの第5弾です。今日はプロジェクト・キーワードという仕組みをご紹介します。
プロジェクト・キーワードとはプロジェクト毎に定義することができるキーワードです。例えば、
プロジェクト名 「APISプロジェクト」
プロジェクトID 「UPDATEIT-001」
システム名 「apis」
商品名 「crossnote」
のようなキーワードと値を予め登録しておきます。ドキュメントの中で「プロジェクト・キーワード(例えばプロジェクト名)の挿入」を行うと、値(例えば「APISプロジェクト」)に置き換わって表示されます。プロジェクト・キーワードの部分は背景色が水色になっているので、ドキュメントのどの部分がプロジェクト・キーワードになっているかはすぐにわかります。
プロジェクト・キーワードの値は1箇所で管理されるので、プロジェクト・キーワードの値を変更すると、そのプロジェクトのすべてのドキュメントについて、自動的に新しくセットされたキーワードの値に置き換わるようになっています。
同じように、ドキュメント毎にドキュメント・キーワードを定義できるようになっています。ドキュメント・キーワードとは、例えば「ドキュメントID」などのようなものを登録します。
さらに、crossnoteのドキュメントのヘッダーやフッターはプロジェクト・キーワードおよびドキュメント・キーワードを使って生成されるようにしています。これによって、個別のドキュメントの中のヘッダーやフッターを直接編集する必要がなくなり、プロジェクト全体のドキュメント・フォーマットを揃えることが出来るようになります。
投稿日:2007年08月29日 作成者:yasunaka
先日の話です。

会社の窓から撮った写真です。
ちなみに、おまわりさんとか来ていました。
投稿日:2007年08月29日 作成者:yasunaka
私がいつも髪を切ってもらっているヘアサロンは、いつも客でいっぱいです。実は私が住んでいるところはヘアサロンの激戦区で、同一商圏内に数多くのヘアサロンがひしめき合っています。私が通っているヘアサロンの前後50m以内にも、少なくとも3件のヘアサロンが軒を連ねています。商圏内の人口はそんなに多いわけではないので、すべての店舗について商売が成り立つにはかなり厳しい状況になっていると思うのですが、一方で、それにも関わらず次々と新しいヘアサロンが新規参入している状況です。私が通っているヘアサロンはその中ではもうだいぶ古株で、できてから10年以上たっているらしいのですが、移ろいやすい(と勝手に思う)女性客から長年多くの支持を受けているらしく、いつも夜遅くまでお客さんが絶えません。ちなみに男性客も多いです。
そこの社長さんがなかなか面白い方で、髪を切ってもらっている間、いろいろと話をしていただいています。で、その社長さんは、店の経営手法について、「うちは少数精鋭でそろえてますから」と話していました。実際、そういうのもよくわかります。その店の店員はなかなかのイケメンぞろいで、また社長以下、みんな気さくで感じのよい人たちばかりです。そしてみんな、すごくよく働いています。社長さんは「うちは軍隊です」と言い切るだけのことはあり、なかなかハードな環境のようですが、でもその中で、社長さんの考えに共鳴し、おそらく他の店よりは厳しい条件にも関わらずがんばって働いている店員の方が大勢いることが、その店が10年間、人気店であり続けている理由なのだと思います。
少数精鋭とするということは、そこには適さない人も多くいるということを意味しています。実際入っても耐えられなくてすぐ辞めていく人もいるそうです。それを耐え抜いた店員こそが本当の少数精鋭の店員となれるわけです。
少数精鋭とすると、一人当たりの仕事量が大幅に増えます。でも一人当たりに払ってあげる給与もそれなりに高くしてあげることもできます。またそうやって厳しい仕事を覚えることは、その人にとって、将来独り立ちしてお店を持った時に非常によい経験として生かされるのだと思います。
この少数精鋭の考え方はIT系の企業経営においても同じ考え方が応用できるのではないかと思いました。少数精鋭によるスーパー・テクニカル・チームから成り立つIT企業です。無駄に規模を追うのではなく、お客様からの絶大なる長期的な信頼をベースに、高収益性を目指す会社です。update it, Inc.はぜひこの路線で行きたい。ちなみに「楽な方がいい」という人には入社をご遠慮いただくことになりますね。
投稿日:2007年08月28日 作成者:yasunaka
ここのところ、証券市場では新興企業への風向きがあまりよくないようです。確かに今までいろいろありましたからね。いけいけどんどんの頃は皆が選別もなしにIPO銘柄を買い漁っていた時期もありましたが、そういった一種のバブルが崩壊してしまうと、一挙に信用収縮というか、新興企業というだけで相手にしなくなってしまう、といった負の連鎖が始まってしまうのでしょう。今はベンチャーにとって資金調達という面では試練の時期なのかもしれません。
私は、ベンチャーであるというのは、すばらしいことだと思っています。そしてベンチャーであることを誇りに思っています。本当のイノベーションは常にベンチャーから起こると考えているからです。そしてベンチャーには、「普通の会社でなくてもよい」、という特権もあります。ベンチャーが大企業と同じことをやっていたのでは、競争優位性がないのは明らかですから、おそらくすぐに潰れてしまいます。ベンチャーはその存在そのものが、「普通の会社ではない」ことを求められる存在だと思うのです。
私は、update it, Inc.はベンチャーとして、いつまでも「普通の会社ではない」ことを目指さなければならないと考えています。競争優位の源泉としての、「普通の会社ではない」ことにこだわり、唯一であること=ユニーク性に常に磨きをかけていきたいと思います。