投稿日:2008年04月30日 作成者:yasunaka
ゴールデンウィークだってことで、ちょっと脱線です。
ITmediaニュースに生産終えるはずの「ELECTRIBE」、ニコ動で人気復活 「売れちゃってしょうがない」ってニュースが流れていました。
昔DTM(Desk Top Music)派だった血が騒ぎ、ちょっと見てみたのですが、これ1台でダンス・ミュージックができてしまう。YouTubeとかの演奏を見てみたのですが、かっこいいし、音楽も本物です。すごいと思いました。ソフトウェア・シンセサイザと違いリアルタイムで「いじりやすい」という点も非常に優れていると思います。
で、ちょっと調べてみたのですが、このELECTRIBEそのものはだいぶ昔からあるようです。例えばELECTRIBE MXというシリーズの中でも一番新しいほうの機種でも2003年発売と、ちょっと年季の入った商品のようです。そろそろ生産中止になりかけていたところ、ニコニコ動画やYouTubeで人気が出て、ここのところバカ売れしている、ということでした。
このELECTRIBE MXという製品、シーケンサーやデジタル・シンセサイザーの極地にある製品であるにもかかわらず、真空管がつかわれています。もちろんエフェクターとして、です。このバリバリのデジタル製品に真空管というミスマッチがなんとも言えない雰囲気を醸し出しています。
今になってこのように取り上げられていますが、どうも最近まではそれほど売れていた製品ではないようです。製品があまりにもマニアック過ぎて、なかなか一般の消費者が手を出しにくい存在だったのではないでしょうか?
それが一旦YouTubeなどで取り上げられ出すと「血が騒ぐ」人たちに確実にアピールできた、というのが非常に興味深く思いました。どんなに優れたものでも、それを求める人にメッセージが届かなければ売れない、逆に求める人にうまくメッセージを届けることができれば、ものすごい勢いで売れだす。ここにビジネスの真理を見た気がします。
投稿日:2008年04月28日 作成者:yasunaka
いま流行りのSaaSではサーバがインターネット上にあります。すなわちデータを社外に置くことを意味しています。ところが、この社外にデータを置くことに対してアレルギーというか、拒否反応を示す会社もあります。当然セキュリティ上の理由からでしょう。
社外にデータを置くことへの懸念は以下のような理由が考えられると思います。
1)重要データ流出の危険性
2)データが利用できなくなる危険性
他にもデータが勝手に改ざんされないか、とか、勝手に第三者に傍受されることがないか、といった懸念も考えられると思います。
でも不思議なことに、SaaSという言い方ではなく「運用のアウトソーシング」という言い方になると、同じように社外にデータを置くモデルであるにも関わらず、拒否反応を示すことがあまりないのではないでしょうか? これは運用のアウトソーシングといった場合、外部から閉ざされた形にすることができる点が魅力なのでしょう。(1)の懸念が少ない、というとことでしょうか。
このようにしても、(2)の懸念は同じようにあると思います。それに(1)にしてもアウトソーシング先をどれだけ信用できるか、という点にかかっていると言えます。
SaaSにしろアウトソーシングにしろ、業務を委託するのですから、どれだけ相手が信頼できるのか、という点にかかっていると思います。そういう仕組みを利用せず、すべて社内に囲っているのは、相手が信用できないから、ということの表れなのでしょう。
結局のところ、一番重要なのは「信用」ということなのでしょう。
投稿日:2008年04月25日 作成者:yasunaka
来週月曜日にcrossnoteをVer 1.1.4にバージョンアップします。ここのところほぼ毎週バージョンアップしていますが、今回の目玉は次の2つです。
■ 参照リンクに対応します
■ Excelシートなどを直接、新規作成できるようにします。
crossnoteドキュメントにはいままで参照リンクの仕組みがなかったのですが、ようやく今回のバージョンで対応します。この参照リンクとは、文章中で「3.4 ほげほげ の章を参照してください」と書きたいときに、「3.4 ほげほげ」を参照リンクとして差し込めば、ダブルクリックでその位置にジャンプするようになります。
crossnoteの参照リンクは、Wordなどと違って同じドキュメントだけでなく、他のドキュメントへの参照リンクが作成できることが特徴です。しかも、他のドキュメントの構成が変わってパラグラフや図表などの番号やタイトルが変わった場合、参照リンクの番号やタイトルも自動的に更新されます。なのでドキュメント間での参照が多い場合には特にお勧めの機能です。
なお参照リンクにはURLも指定可能です。この場合にはブラウザが開きます。
そしてもうひとつの目玉が、新規作成のメニュー機能の変更です。今まではExcelファイルをcrossnoteで扱おうと思った場合、いったんデスクトップなどで作った上で取り込むといったようなことが必要だったのですが、今回の対応でExcelやVisioのドキュメントを直接crossnoteのメニューから作成できるようになります。(あ、もちろん対応するアプリケーションがインストールされていないと、参照や編集はできませんよ)
新規作成メニューは設定画面の「新規作成」のところで好きなアプリケーションが選択できるようになっています。(と言ってもあらかじめこちらで仕込んだアプリケーションしか選択できません)
なおこの新規作成メニューの変更は、今後の新しい新機能(?)への「布石」です。お楽しみに。
投稿日:2008年04月24日 作成者:yasunaka
IT系のニュースを見ていていつも思うんですが、ここのところIT系のニュースをにぎわしているのはコンシューマ向けのいわゆるCGM(Consumer Generated Media)的なものばかりで、ビジネス向けの分野でのニュースというのが少ない気がします。これは単にビジネス向けの場合、地味なのでニュースとして取り上げられにくいのでしょうか? それとも目立っていないだけで、ニュースそのものはそれなりにあるのでしょうか?
確かにビジネス向けのITというのはおもしろくなさそう、とか、必要もないのに買わされて金を巻き上げられそう(?)とか、関係なさそう、とか、ニュースを見る側があまり興味を持って見る話題が少ないのかもしれません。
もう一つ考えられることが、寡占化です。ビジネスの世界でもIT化もだいぶ行き渡ってくると、今主流のものに満足してしまって、新しいものが入り込む余地がだんだんなくなってきているんじゃないかと思うのです。例えばSaaSは今一番の旬な話題かもしれませんが、実際にはその世界でも既にSales ForceとGoogleによる寡占化が進んできているように思えます。
日本の会社では何か新しいものを導入する際、横並び主義というか、他が入れていれば入れる、そうでなければ入れない、というスタンスの会社が結構多いと思います。これは日本の会社が根っからのリスク回避者というか、コンサバだからでしょう。なので、どこかすでに入ったところがあると、どんどんそこに集まる。そんな状況なのではないでしょうか?
投稿日:2008年04月23日 作成者:yasunaka
最近ある方にセールスの方法についてお聞きしたところ、昨日絵葉書が送られてきました。その絵葉書には一杯、私に対する励ましの言葉が書かれていました。
それを見て「はっ」としました。セールスは相手に物を売り込むことではなく、相手のニーズを捉え、その心に訴えかけることなのだと。
その方はそれを絵葉書という形で私に説明してくださったのだと思います。
技術者上がりの私は正直なところ、実地でのセールスの経験はほとんどありません。一応一通りそれなりに本などは読んで勉強しているつもりなのですが、本当に「腹に落ちた」状態になっているかというと、まだまだ上辺のあたりしか理解できていなかった、というのが本当のところです。
より本質の部分をマスターして自然に出来るようになりたい、と強く思いました。
投稿日:2008年04月21日 作成者:yasunaka
先週の金曜日にアイコーチさんがやっているオフショア開発勉強会に出席したのですが、そこで「ITプロジェクトを失敗させる方法」(中村文彦著 ソフト・リサーチ・センター)の著者の方が講師をされていました。
ITプロジェクトが失敗する主因は、実は「超」上流というべき部分で決まっていることが多い、ということを強調されていました。これはプロジェクトが失敗する場合、そのプロジェクトを受注する段階で既に決まってしまっていることが多い、ということを意味しています。受注する段階でそのプロジェクトに関わる関係者(例えば受託側、委託側双方の社長とかも含みます)がプロジェクトをうまく回すために主体的にきちんと協力し合わないとうまくいかないんだよ、ということです。
主体的にきちんと協力し合っていない1つのケースとして、「内部に政治的ないさかいがあり、調整されていない」ことを指摘されていましたが、この話を聞いたときに、過去うまくいかなかったいくつかのプロジェクトが脳裏をよぎりました。
プロジェクトが失敗する原因として、上流工程が問題に占める割合が大きいのは確かですが、実はそれは、そもそも「超」上流工程の問題によって引き起こされている場合が多い、ということになります。
これを解決するにはどうすべきか。講師の方が強調されていたのは、「対話」ということでした。よく「対話」すること。対話とは自分の主張を繰り返すことではなく、相手の話をよく聞いた上で、1つ上の解決策を探ること、だそうです。非常にいい説明ですね。私もぜひ「対話」を実践していきたいと思いました。
投稿日:2008年04月18日 作成者:yasunaka
設計書を書く際にいろいろな用途でExcelを使っている人は多いのではないでしょうか? 私自身、それなりに活用しています。私の場合には設計書そのものというよりは、周りの資料を作成するために使っています。
例えば、表ベースで仕様をまとめておき、その仕様を元に実際にアプリケーションを構築するための何らかの要素を自動生成する、という使い方をされる人は多いのではないでしょうか? 私も例えば、Excelシート上にデータベースのテーブルの定義を書いておき、それをVBAでDDLに落とすようなことをよくやってきました。
昨日ある方にお会いしたのですが、その方のところではかなりExcelをうまく利用しており、いわばExcelがマスターデータのような扱いになっていて、それを元にHTML化したり、データベース定義を自動作成したり、コントロールするためのXMLを自動生成したり、などといったことをやっていました。
設計書の一部が実際のアプリケーション構築のための元情報となるという考え方は、情報の一元化という観点で非常に効率的だと思います。Excelを使うというのは、こういったことを実現するのにExcelが一番手軽だ、ということから普及しているのでしょう。
設計書を扱うと言っている以上、crossnoteでもこの手のサポートをうまく考えていきたいと思っています。
投稿日:2008年04月16日 作成者:yasunaka
まったくの雑談になってしまうのですが、皆さんは睡眠時間をどの程度とっていますか? 私は最近は平均4.5?5時間です。多少短めの部分は会社でシエスタして、それで補っています。このシエスタは絶対お勧めですよ。短時間(15分?20分)だけ寝る、というのがコツですが、それをきちんと守ると、そのあとの仕事の効率が全然違います。
あと徹夜は絶対に避ける。これは昔、大学生の頃、アルバイトでプログラミングしていた時の経験からそうしています。そのころ、あるアセンブラのプログラムを作っていた時ですが、何かイベントに間に合わせなければならないということで、締め切りに追われた仕事をしていました。ところがそのプログラムに不具合があり、なかなか治らず、2日間ほとんど徹夜状態で仕事をしたのですが、ぼーっとした状態で仕事をしたことでかえってバグを増やす結果となってしまったのです。(しかも締切には間に合わなかった、という「オチ」が付いてます)
人間、やはり睡眠時間は重要です。時間がない時ほど、きちんと計画的に寝て、起きているときの頭の回転が最大限になるようにしていきたいものです。おそらくそのほうがトータルの生産性は上がるのではないでしょうか?
投稿日:2008年04月15日 作成者:yasunaka
今まで知らなかったのですが、このGliffyというWebアプリすごいですね。Flashベースのアプリのようですが、Visioと同等レベルのことができます。もちろん細かいことを言ってしまえばVisioと同等とはいかないのですが、通常のお絵かきレベルであればVisioと変わらないのではないでしょうか? しかもFlashベースということもあってアクションの技が細かい。Visioにゲーム感覚の遊びの要素がちょっと加わった感じです。
もちろん実用性も十分です。保存履歴があるので、元に戻すのも楽ですし、出力フォーマットではSVGが選べるあたりがいいですね。コネクタの実装もなかなか使い良いものです。
うーん、crossnoteも書ける図形のレベルはそんなには変わらないと思うのですが(でもcrossnoteは回転とかまだできない)、あの「遊び感覚」というか、エフェクトは真似できないですね。こういうあたりはで選択したプラットホームの違いが大きいと思います。UI周りはFlashベースのアプリにはかなわないですね。
こういうWebアプリがいろいろ他のWebアプリ(Google Appsなど)と連携しだしたら、MS Officeもかなり苦戦するかも。
投稿日:2008年04月14日 作成者:yasunaka
情報系と呼ばれるシステムで扱われるナレッジワークは、なんらかの新しい事や物を作り出していくのが仕事です。前回と同じ業務ではないということで、非定形業務ということもできます。システム開発の設計書の作成なども当然ナレッジワークであり、非定形業務と呼ぶことができます。(システム開発の設計書の作成も、いつも同じ仕事だよ、というぼやきは聞こえそうですが…)
さて、こういった非定形業務を支えるシステムというのもいっぱいあるわけですが、こういったシステムの導入の効果について、なんらかの形で数値化したいと思った場合、どういう方法があるのでしょうか?
よく聞くやり方としては、ナレッジワーカ一人当たり、効率化による時間の節約分を金額換算するという手法があります。確かにその対象者が残業だらけで時間短縮により残業代が節約できればその通りになるのですが、通常は実際のところその時間短縮分の効果があるのかどうか、見えにくいという問題があると思います。
非定形業務の場合、1つ1つの仕事にかかる時間の変動幅が大きすぎて、ある小さな部分が効率化されたとしても全体の時間にその分が現われにくいからではないでしょうか? なので、ナレッジワーク向けのシステムの効率性を数値化しても、いまいち説得力がないというか、信ぴょう性に欠ける気がするのです。
でもだからといってナレッジワークをシステム化しても意味はない、ということにはならないでしょう。ナレッジワークにおける単純作業(機械がやるべき作業)やコミュニケーションを改善するような仕組みは、上記のような数値化は伴わなくても明らかに本人たちにとって「仕事をやりやすくする」という観点で改善してくれるからです。
ナレッジワーカにとって、この「仕事のやりやすさ」は重要な指標でなないでしょうか? 長期的にみた場合、仕事がやりやすい環境にはいい人が集まり、いい仕事ができるようになると思います。
この「仕事のやりやすさ」を数値化できると良いと思うのですが、何か計測可能な、良い指標はないものでしょうかね? アンケートを取るぐらいしか思いつかない…