非定形業務は数値化できるのか?

投稿日:2008年04月14日 作成者:yasunaka

情報系と呼ばれるシステムで扱われるナレッジワークは、なんらかの新しい事や物を作り出していくのが仕事です。前回と同じ業務ではないということで、非定形業務ということもできます。システム開発の設計書の作成なども当然ナレッジワークであり、非定形業務と呼ぶことができます。(システム開発の設計書の作成も、いつも同じ仕事だよ、というぼやきは聞こえそうですが…)

さて、こういった非定形業務を支えるシステムというのもいっぱいあるわけですが、こういったシステムの導入の効果について、なんらかの形で数値化したいと思った場合、どういう方法があるのでしょうか?

よく聞くやり方としては、ナレッジワーカ一人当たり、効率化による時間の節約分を金額換算するという手法があります。確かにその対象者が残業だらけで時間短縮により残業代が節約できればその通りになるのですが、通常は実際のところその時間短縮分の効果があるのかどうか、見えにくいという問題があると思います。

非定形業務の場合、1つ1つの仕事にかかる時間の変動幅が大きすぎて、ある小さな部分が効率化されたとしても全体の時間にその分が現われにくいからではないでしょうか? なので、ナレッジワーク向けのシステムの効率性を数値化しても、いまいち説得力がないというか、信ぴょう性に欠ける気がするのです。

でもだからといってナレッジワークをシステム化しても意味はない、ということにはならないでしょう。ナレッジワークにおける単純作業(機械がやるべき作業)やコミュニケーションを改善するような仕組みは、上記のような数値化は伴わなくても明らかに本人たちにとって「仕事をやりやすくする」という観点で改善してくれるからです。

ナレッジワーカにとって、この「仕事のやりやすさ」は重要な指標でなないでしょうか? 長期的にみた場合、仕事がやりやすい環境にはいい人が集まり、いい仕事ができるようになると思います。

この「仕事のやりやすさ」を数値化できると良いと思うのですが、何か計測可能な、良い指標はないものでしょうかね? アンケートを取るぐらいしか思いつかない…