投稿日:2007年11月16日 作成者:yasunaka
昔、プロジェクト・マネージャーの研修を受けたときに、顧客と「握る」ことの重要性を習ったことがあります。「握る」とは、私なりに解釈するならば、
1.システムの目的(何のためにやるものなのか)をはっきりさせ、
2.目的に沿った形で要件の大枠を固め、
3.要件の範囲内で十分であることを顧客側の実質的なヘッドに納得させる
行為です。最初に握れるかどうかがシステムの成否を決める、と教わりました。
今ASP(今流に言えばSaaSか)を扱っていますが、この「握る」という行為はASPやSaaSの場合、存在しないんですね。握る場合にはお客様の代表がいなければならないのですが、ASPやSaaSの場合、当然そのような方はいらっしゃいません。お客様は皆、お客様なわけで、ある客様との間で「握った」としても、他のお客様がそれで満足するとは限りません。
ASPやSaaSの場合、そこから収益が得られているならばどんどん改善していくことができるということ、そして対応する要件の優先順位の決定権が、最終的には提供する側にあるということが「握れない」ことへの代償といえましょう。
とはいえ、お客様からの要望は最優先ですね…
投稿日:2007年11月15日 作成者:yasunaka
今まで営業なんてぜんぜん経験のない私が、crossnoteを売るための営業をやり始めました。全然ないというのはうそかもしれません。一応今までも営業の人と一緒に客先へ出向くというのは何べんも経験しました。でも今までは隣に専門の営業マンがいたのですが、今はそのような人はいません。
何事も経験なのですが、そうは言っても事業は成功させなければなりません。事業を成功させるためには営業は必須です。お客様のところに出向くたびに、あー営業マンとしてのセンスがないなーと思いつつも、お会いする人のエネルギーやアイデアをもらい、何とかがんばっていこうと心に決めました。
営業というのは人と人とのつながりなんだ、ということを改めてかみ締めている今日この頃です。
投稿日:2007年11月14日 作成者:yasunaka
ここのところ寝不足気味でちょっと眠いです。

帰るのが遅いのでさっさと寝てしまえばいいのに、毎晩ピアノを弾いています。秋はショパンが一番です。
投稿日:2007年11月14日 作成者:yasunaka
CNET Japan上のブログ記事で、江島健太郎さんの日本IT業界絶望論を興味深く読みました。またその後に投稿している希望は突然やってくるもなかなか面白い内容です。
私自身はシステム開発会社もサービス業に変わっていくべきだ、という持論の持ち主なので、江島健太郎さんのいう顧客指向への批判については正直あまり同意してはいません。たとえどんな商売をやろうと、顧客の顔を思い浮かべながら商売をするというのは基本中の基本だと思うからです。またお客様に喜んでもらえることとは、他人からの評価を得るということであって、それこそが自信の源泉だと思います。お客様に喜んでもらえなければ結局は自己満足で終わってしまうのだといつも感じています。だから、やっぱり顧客指向は重要だと思うのです。
ただ、先のブログを読んでみて、ものすごい危機感については共有できた気がしています。実際、SIのシステム開発の現場にいて、技術ギークよりもリレーションシップ・マネジメント担当のほうが先に出世していくようなケースを目の当たりにして、何か違和感のようなものを覚えたのは事実です。
顧客とのリレーションシップは重要です。でももっと重要なのは、その顧客にどれだけの本質的価値を提供することができたのか、ということではないでしょうか? もしリレーションシップだけが良くて提供する中身がない、なんてことになれば非常に恥ずかしいことだと思います。
日本も、もっと中身で勝負できるように変えて生きたい。本当にそう思います。
投稿日:2007年11月13日 作成者:yasunaka
日本社会は裏・表というか、建前と本音が分かれているとよく言われています。みなさんも日常の中で、この建前と本音を使い分けていませんか?
システムについても、「建前のシステム」と「本音のシステム」の2つがあるのだと感じることがあります。建前のシステムというのはコンプライアンス上とか、監査上などの理由で「必要な」システムです。MUSTなので、ないとまずいのですが、導入する側としては「まああればいいじゃない」という感じで導入するものかもしれません。一方「本音のシステム」とは、それを導入していることによってビジネスがうまく回り、あー本当にこれはいいシステムだ、なければ困る、というシステムです。
ちなみに例えば監査系のシステムが本音のシステムになり得ないか、というと必ずしもそうではないと思います。システムによっては監査することがビジネスに直結していて、使う側が、あー本当にこれはいいシステムだ、なければ困る、と思っていてくれれば、それは本音のシステムだと思います。
システムを売る人からすると、実は建前のシステムのほうが売りやすいのかもしれません。なぜならばそれは必要なものであり、導入する側もそれほど熱を入れないので、後腐れのない売り方ができるでしょう。一方の本音のシステムは、導入する側としても力が入るので、いろいろと注文が出て大変です。
でも、システムとして意味のあるのはやはり本音のシステムでしょう。特に作る立場(技術者)からみたら、どうせやるならば本音のシステムを作って、使う人に満足してもらいたいと思うのではないでしょうか?
投稿日:2007年11月12日 作成者:yasunaka
もうすぐあるお客様にcrossnoteのトライアルを開始します。その準備作業中です。通常の時間にはとても書けそうにないので、今書いています。
約1年かけて、ようやくここまで来ました。会社をスタートさせて開発を開始した(というか仕様設計をしていた)頃は、正直なところ、ものになるかどうか非常に不安でした。さんざん無駄金を使った上げく、何にも残らないのではないかと不安にさいなまれた日々もありました。
普通の会社は会社を設立すればそんなに間をおかずに営業を開始するところがほとんどだと思いますが、アップデイティットは1年間はひたすら引きこもって、crossnoteの開発に明け暮れなければなりませんでした。当初の計画通りではあるものの、こんなことをしていて、本当に大丈夫なのだろうかと、あせる気持ちを抑えるのに必死でした。
この1年間は、休みは正月の2日とゴールデンウィークにとった2日だけで、後は文字通り、働きづめでした。家族にもいろいろと迷惑をかけたと思います。
でも、ようやくですが、スタートラインに立つことができました。
いままで一緒に開発してくれてきてくれた社員の人たち、手伝ってくれたみんな、いろいろと意見をくれた方々、家族、トライアルで使ってみようといってくれたお客様、みなさんに最大限の感謝です。
ありがとう。
投稿日:2007年11月09日 作成者:yasunaka
Webを使ったシステムで、検索する際のキーとして全角の数字での入力をさせるものが、たまにあります。例えば住所などを何気なく入力して、確認ボタンを押したら「全角で入力してください」と言われてちょっと「?」と悩む。あ、そうか、番地の番号などが半角だったのだ、とようやく気づく。そういうケースです。
ちなみに全角で日本語、英語が入り乱れていると、ハイフンがカナのーになってたりすることがあって、後で見ると恥ずかしくなります。できれば数字や英語などはやはり半角で入力したいもの。
まあ、作っている側の論理からすれば検索などのことを考えて、入力データを揃えるのは「当然」なのですが、使う側の論理では「ありえない」ことになります。システムを設計する側は普通この手の問題には気づいているものですが、全体の工数などを考えて、仕方なくそうなっているのだと思います。
根本的には、こういった問題に対処するためのライブラリを整備していくのが正解なのだと思います。(たぶん上記のような問題への対処するライブラリなら、すでにどこかにありそうですよね) ぜひ積極的にそのようなライブラリ整備を進めていきたいものです。
投稿日:2007年11月08日 作成者:yasunaka
2日まえのブログ「言葉の大切さ」で、crossnote を一言で表す言葉を教えてくださいと書いたら、コメントをいただきました。ありがとうございます。
「ドキュメントの構成管理ツール」
「ドキュメントのCVS管理」
どちらもなるほど、という名前です。CVSも構成管理ツールのひとつなので、ほぼ同じ内容ですね。私の当初の発想の原点も、まさにこのとおりで、ワープロもプログラムのソースコードと同じように管理できたらいいのに、というところからスタートしていますので、「良く知っている人」にはわかりやすいネーミングだと思います。実際私自身、以前ワープロとCVSがくっついたようなものだよ、と周りの人に説明していたことがありました。
ただ、実際にそういったものを使っている人ならばピンとくると思うのですが、構成管理ツールといってもなんのことやらさっぱりわからない人、CVSがなんのことか知らない人も世の中には一杯いると思います。できればそういった人も含めて、みんなに容易にイメージしてもらえる言葉も用意したいと考えています。
あと、例えば「ドキュメントのCVS管理」と言った場合、人によってはワープロのファイルをCVSで管理するのと何が違うの?って思っちゃう人もいるかもしれませんね。それとはやれることが全く違うのですが、それを説明しようとすると長々と説明しなければなりません。実は同じようなことは、「協同作業のためのワープロ」という説明の場合にもあって、例えばグーグルが提供するオンラインのAjaxでできたワープロとどう違うのか? なんて質問されたりもするわけです。
いや、言葉ってのは難しいです。
投稿日:2007年11月07日 作成者:yasunaka
ここのところ、いろいろな方にお会いしてcrossnoteの使い方についてご意見を頂いています。パンフレットやWebにはシステム開発プロジェクト向けになっていますが、crossnoteそのものは昨日のブログで書いたように、「協同作業のためのワープロ」であり、必ずしもターゲットはシステム開発に限りません。
最近お聞きした面白いと思った思ったのが、マネジメント・システム対策へ応用したらどうだ、というご意見でした。マネジメント・システムとは、ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム=ISMS)とか、ISO9001(品質マネジメントシステム=QMS)、ISO14001(環境マネジメントシステム=EMS)などのことです。
これらの規格に対して認証をとるには組織としての取り組みをドキュメント化することが必須です。また定期的に見直しを掛け、監査に耐えうるようにしておかなければなりません。crossnoteの自動的な変更管理の仕組みは、まさにこのマネジメント・システムをバックアップするための仕組みとして良いのではないか、という意見でした。
これなら監査もばっちりさ、というわけです。
さらに、ASP方式でサーバで一括してドキュメントを管理するので、いざ監査をうける段階になって「あー、あれはどこだっけ?」なんてあわてて探さなくて済みます。またテンプレート機能を使ってドキュメントのフォーマットを揃えるなんてことも簡単です。
定期的な監査を受けるたびにかかる手間隙を少しは軽減出来るのではないでしょうか? マネジメント・システムを導入しようとしている方、もしくはその運用に悩んでいる方はぜひご検討ください。
投稿日:2007年11月06日 作成者:yasunaka
現在crossnoteに関してマーケティング活動をしているのですが、いろいろと勉強になります。そもそも私自身は今までマーケティングなんてことは今まであまりやってきていないので、手探りでやっている感じです。でも、いろいろな方からアドバイスを頂きながら、なんとか進めています。
最近1つ勉強させていただいたこととして、言葉の大切さがあります。たった一言で相手にこれが何なのか、を伝えることができる言葉の大切さです。
今までcrossnoteを説明してきた人に聞いた意見として、私の説明の仕方が下手というのもあるかもしれませんが、結局のところ、何なのかがわからないという方が多くいらっしゃいました。いろいろ機能を説明しても、じゃあ結局何なのか、がよくわからない。やはりこの「結局何なのか」に相当する部分にぴったりする言葉が必要なのだということを、最近ある方から教わりました。
crossnote を一言で表す言葉はまだ模索中です。今現在、1つ思いついたのは「共同作業のためのワープロ」です。ワープロといえばワープロなんだけど、どこが違うかといわれれば、共同作業のための仕組みがあるのが違う、ということになります。
もし皆さんのなかで、crossnoteのことを一言で表すいい言葉が浮かんだ方がいらっしゃいましたら、教えてください。よろしくお願いいたします。