投稿日:2007年12月14日 作成者:yasunaka
最近、Second Lifeの人気が下がってきている、一方でニコニコ動画の人気は過熱する一方だ、という記事を見ます。Second Lifeは3Dの技術をたぶんに入れ、リアルタイム・コミュニケーションに力を入れてきました。一方のニコニコ動画は、言い方は悪いですが、Second Life程には技術力を誇示していないように見えます。またニコニコ動画上でのコミュニケーションはリアルタイムではなく、疑似リアルタイム的なコミュニケーションです。では、Second Lifeのほうがより未来型のコミュニケーションなのか、というと、どうも違うらしいということが上記の人気の結果でわかると思います。
リアルタイム・コミュニケーションを行うためには、関係しようとする人同士が同じ時間にコミュニケーションしなければならない、という制約が存在しています。実はこの制約が大きく作用していて、人気の差になっているということのようです。
同じ時間ということになると、その時間を逃せばもうコミュニケーションは成り立たなくなります。一方のニコニコ動画は疑似リアルタイムであり、実際には別々の時間にその動画にコメントした人同士が、あたかも同じ時間にコメントしあっているように見える、ということで、非同期のコミュニケーションを成立させているところが人気の秘密だそうです。
コンピュータによるコミュニケーションのすごさというのは、今までの通信とことなり、時間さえも越えてしまう、ということなのかもしれません。つまり、過去時点のある人と、現時点の私がコミュニケーションし合っているように感じるわけです。もちろんこれはあくまで「疑似」体験に過ぎないわけですが、そう感じさせてしまうことって、すごくないですか?
いろいろな意味で、これからのコミュニケーションは非同期的時間の共有に向かう、と私は予測します。
投稿日:2007年12月13日 作成者:yasunaka
本日はブログを休みます。
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投稿日:2007年12月12日 作成者:yasunaka
昔、同じ年金問題とシステムというタイトルでブログを書きました。そのとき、「裏付けのないまま事を運んだ場合のリスクを考えていない」ことを述べました。「一年以内の突合を公言したために、期限を守ることが絶対条件になってしまった、と考えると、この後、悲喜こもごもとしたことがいっぱい起きそうだ」とも書きました。
昨日の年金の「年金 年度内解決を撤回」ニュースを見ていると、やっぱりね、という感じを受けました。そもそも名寄せって、とんでもなく大変な作業であることは、やったことのある人ならわかると思います。「ここまでずさんであるこということは想定外」というコメントがありましたが、この発言者の方にとっては本当に想定外かもしれませんが、実際に関わっている当事者の人はどうなのでしょうか?
もし、本人達は無理だと気づいていても、それを言い出せないような状況になってしまっていて、切り出せなかったとしたら、やはりリスク管理に大きな問題があったことになるのではないでしょうか?
以前私は、システム開発が失敗する原因は要件定義段階に問題があるケースが多い、ということを言っていますが、今回のケースもおよそ同じような話だと思っています。そして、プロジェクトのメンバの中にはその失敗の芽に気づいている人もいるはずです。でもその声が反映されない「仕組み」に問題があるのだと思います。
こういうのって、ITガバナンス的な考えで解決すべきテーマなのかもしれませんね。
投稿日:2007年12月05日 作成者:yasunaka
Googleなどには自動翻訳してくれる仕組みがあります。私もよくお世話になっているのですが、実にすごい仕組みですね。
以前SwingUnitの開発でブログを書いていたときに、外国人の方でその日本語で書かれたブログを読んでいたという人がいました。なんとGoogleで自動翻訳して読んでいたそうです。今の人にとっては当たり前に近いことなのかもしれませんが、私は非常に驚いた記憶があります。
本来、言葉の壁というのは非常に大きいものです。日本のIT産業は見えざる参入障壁に守られている、という話がありますが、まさにこの「言葉の壁」に守られているということなのだと思います。(それ以外にも文化的な違いから起こる壁もありますが…) 自動翻訳はその壁を突き崩す可能性を持っているのだと思います。
自動翻訳は精度といった面でいうと、未だに変な結果になりがちですが、意味を理解するという観点でいうと、十分なレベルになってきているのではないでしょうか? Googleは自動翻訳のAPIを公開しているという話を聞いたことがあります。可能であればそのうちcrossnoteにも自動翻訳機能を入れてみたいな、と密かに思っています。
(ついでに言うと、crossnoteは最初からオフショア開発での利用を前提に、プロジェクト内のメタ情報を2ヶ国語で保持する仕組みを持っています。)
投稿日:2007年11月30日 作成者:yasunaka
もう20年近く前の時代の話です(うーん、こういうとずいぶん昔に聞こえる…)。証券の分野でデリバティブが急速に普及してきた時期に、ニューヨークの金融街でデリバティブ・トレーディングを行うチームには一定のスタイルがありました。
それは、そのチームには、トレーダーと数学者とプログラマーが1セットになっていて、いずれも「あ、うん」の呼吸で仕事ができるようにすぐ近くで仕事をしていた、ということです。数学者がマーケットの歪を分析し、プログラマがそのリスク分析をするプログラムを書き、それを使ってトレーダーが実際にデリバティブを売買するのですが、互いに密に連携しあって仕事をしたほうが良いということで、机を並べあって仕事をしていました。
ちなみにその当時は、そのスタイルでトレーディングをして大儲けしていたようです。
私が当時いたところでも(日本ですが)、このスタイルを真似てやっていたところがあります。これって今にして思うと、XPスタイルなんですね。先日ある勉強会に行った時に話していたら、「それってXPですね」と言われて、おお、やっぱりそうか、とあらためて思いました。
純粋に、一番儲けるにはどうしたらいいかを考えた結果、XPスタイルになっていた、ということになります。現在のシステム開発はどうしてもエンドユーザから遠い位置で開発しがちですが、分野によってはこのように、エンドユーザと密になって開発するというスタイルももっとあっていいような気がしています。
ただ、ひとつ付け加えることとして、この立場で動けるプログラマというのはかなり高度な能力と、対象分野に対する専門性が必要で、かつ体力も要求される、ということは一応伝えておきます…
投稿日:2007年11月27日 作成者:yasunaka
今日は書く時間が取れないため、ブログを休みます。
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投稿日:2007年11月26日 作成者:yasunaka
今日のタイトルは「藍屋の白袴」としてみました。この「藍屋」の1つの例として、IT業界を取り上げてみたいと思います。
最近マーケティング資料を作っている中で、ちょっと驚きの数字を見つけました。
JISA(社団法人情報サービス産業協会)の出している統計で、2007年版情報サービス産業基本統計調査というのがあります。このなかで、売上高設備投資率・情報化投資率という項目があり、IT企業が売上高に対してどの程度の割合の金額を情報化投資に回しているのかについての統計が載っています。
グラフを見るとよくわかるのですが、IT企業のうち、売上高に対して情報化投資の金額の割合が「たった」0.5%未満しかない一番端の部分がもっとも山が大きくなっています。統計値で見ても中央値が0.63%、加重平均値で2.42%という結果です。ちなみに加重平均が中央値よりもだいぶ大きめになっているのは、がんばって情報化投資を行っているところもあって、そこが全体の水準を押し上げているのだと思われます。
この中央値が0.63%だ、という事実。これはあまりにも情けない水準だと思いませんか? IT業界が業務の効率化のためのIT投資を行っていない、という事実なのです。実際、日本のIT業界は建設業界と同様に、人月単価の世界です。なので、生産性が上がれば収益が下がる、というトンでもない構造になっているのです。しかもそれでは付加価値はほとんどないため、収益率は非常に薄いものになってしまっていて、結局は自らの首を絞めてしまっているのです。
他の指標を見ても、売上高研究開発投資率に至っては中央値が0.06%、加重平均が1.15%という水準です。これでは日本がITにおいて世界の中で遅れた存在になってしまってもしょうがないことを裏付けている事実だと思うのです。
皆さんはこの事実をどう考えますか?
投稿日:2007年11月20日 作成者:yasunaka
フロントオフィス・システム(省略して、フロント・システム)とは主に金融系のシステムにおいて、収益に直接結びつく業務をサポートする領域をカバーするシステムのことを言います。一方、勘定などお金の管理などを行うシステムをバックオフィス・システム、リスクやコンプライアンスなどを担当する部分を、その中間をとってミドルオフィス・システムと呼んで区分けすることがあります。
私は以前、金融系のシステム・エンジニアだったのですが、その中でも主にフロント・システムの領域を担当していました。(なおミドルオフィス・システムも若干やっています)
このフロント・システムの領域はまさに時間との戦いなんです。マーケットで儲かる業務をサポートするためのシステムを出すということは、儲かり始める前にシステムを提供しなければなりません。いくら立派なシステムを提供したとしても、マーケットで儲からなくなってからでは遅いんです。
しかし皆さんもご存知のとおり、一般にシステムとは開発に時間がかかるものです。それを創意工夫によって、出来る限りの短時間で目的の業務をサポートするシステムを作り上げることが、フロント・システムには求められます。
最近のWebシステム系においても、ある意味非常に似た状況だということを聞いています。最近は、そもそも全般的にシステムの開発期間が短くなっており、昔のフロントシステムの開発と似たような状況になってきているのかもしれません。
フロント系システムを担当していたときに出した1つの答えは、まずはExcelと計算用のDLLなどを駆使して、なんとか業務をまわせるものを予め提供しておき、少し時間を稼いでいる間にきちんとしたものを仕上げて置き換える、というやり方でした。商売はまずは儲かってなんぼ、の世界です。厳格さが要求されるバックオフィス業務はさておき、フロントオフィス業務をサポートするためには機動力が重要なので、できるだけ柔軟性が要求されたのです。そのためにはExcelはまさに最高の道具でした。
最近EUCというとマイナスのイメージが強く、Excelが悪者のように言われることが多いですが、まずは商売は儲けられるようにすることが重要です。業務にもよりますが、特に柔軟性が要求される分野では、まだまだExcel君が活躍すべきではないでしょうか?
投稿日:2007年11月15日 作成者:yasunaka
今まで営業なんてぜんぜん経験のない私が、crossnoteを売るための営業をやり始めました。全然ないというのはうそかもしれません。一応今までも営業の人と一緒に客先へ出向くというのは何べんも経験しました。でも今までは隣に専門の営業マンがいたのですが、今はそのような人はいません。
何事も経験なのですが、そうは言っても事業は成功させなければなりません。事業を成功させるためには営業は必須です。お客様のところに出向くたびに、あー営業マンとしてのセンスがないなーと思いつつも、お会いする人のエネルギーやアイデアをもらい、何とかがんばっていこうと心に決めました。
営業というのは人と人とのつながりなんだ、ということを改めてかみ締めている今日この頃です。
投稿日:2007年11月14日 作成者:yasunaka
ここのところ寝不足気味でちょっと眠いです。
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帰るのが遅いのでさっさと寝てしまえばいいのに、毎晩ピアノを弾いています。秋はショパンが一番です。