年金問題とシステム2
投稿日:2007年12月12日 作成者:yasunaka
昔、同じ年金問題とシステムというタイトルでブログを書きました。そのとき、「裏付けのないまま事を運んだ場合のリスクを考えていない」ことを述べました。「一年以内の突合を公言したために、期限を守ることが絶対条件になってしまった、と考えると、この後、悲喜こもごもとしたことがいっぱい起きそうだ」とも書きました。
昨日の年金の「年金 年度内解決を撤回」ニュースを見ていると、やっぱりね、という感じを受けました。そもそも名寄せって、とんでもなく大変な作業であることは、やったことのある人ならわかると思います。「ここまでずさんであるこということは想定外」というコメントがありましたが、この発言者の方にとっては本当に想定外かもしれませんが、実際に関わっている当事者の人はどうなのでしょうか?
もし、本人達は無理だと気づいていても、それを言い出せないような状況になってしまっていて、切り出せなかったとしたら、やはりリスク管理に大きな問題があったことになるのではないでしょうか?
以前私は、システム開発が失敗する原因は要件定義段階に問題があるケースが多い、ということを言っていますが、今回のケースもおよそ同じような話だと思っています。そして、プロジェクトのメンバの中にはその失敗の芽に気づいている人もいるはずです。でもその声が反映されない「仕組み」に問題があるのだと思います。
こういうのって、ITガバナンス的な考えで解決すべきテーマなのかもしれませんね。