投稿日:2008年01月21日 作成者:yasunaka
日曜日にあるパッケージソフトウェアがインストールしてあるPCを入れ替える作業をしていました。そのソフトウェアはいわゆるスイート(Suite)と呼ばれるもので、いろいろなソフトがごった混ぜになっているものです。
ライセンスを転送して、前のPCからアンインストールし、新しいPC側へインストールする、というだけの作業なのですが、結局1時間近く要していました。前のPCからのアンインストールと新しいPCへのインストールを平行に作業を進めて、ですよ。
悲しいのは、そのスイートの中で、私が使うのはごく一部の機能に過ぎないということ。私にはこのスイートは明らかにオーバースペックなのですが、これの代用品がない(本当はあるようなのですが、使い方がわからない)のと、バラバラにインストールした場合のデメリットが良くわからないので、結局全部インストールする羽目になってしまうのです。
インストールするCDは4枚。たまに入れ替えなければならないので、結局見ていないといけないし、管理者でログインして作業するので、その間他の仕事もできない。結局ボーと待っているだけの、非常に非生産的な作業です。その間、インストーラにはインストールしているアプリケーションが表示されるのですが、「あー、このソフト、使わないんだけど、インストール長げーなー」って思いながら待つんです。
で、CDからのインストールが終わるとオンライン・アップデートへ。これまた長大です。
そうしてこうして、最後にライセンスの発行に四苦八苦(なぜかその中の、割と良く使う1つのアプリケーションだけがライセンスをうまく移せなかった)した後、PCの起動が以前にも増して遅くなり、「勝手に裏で変なソフト起動するんじゃねー」と心の中で叫んですべての作業が終わりました。
単品のアプリケーションを買うのに比べて一般にスイートのソフトウェアパッケージはかなり安くなっています。それで値段に釣られてついついスイートを買ってしまいがちですが、いろいろなことを考えると、スイートって言うのはあまりお得ではないのかもしれません。
投稿日:2008年01月17日 作成者:yasunaka
ビジネスのアイデアには!(びっくりマーク)が必要です。この!には単なる驚き!だけでなく、なるほど!、とか、すごい!、とか、そういった「!」があるか、そこにかかっているのだと考えています。
今朝、会社に来る前にテレビをみていたら、フジテレビのとくダネ!という情報番組でKIZUNA JAPANという会社の勤怠管理システムを紹介していました。一般向けの情報番組でシステムの紹介をするというのはだいぶ異例なことだと思います。紹介していたシステムというのが、アルバイトの給与の振込みをアルバイトが自ら携帯で行えるようにした、という一見奇抜にも思えるアイデアを実現するものでした。
アルバイトの人達は日払いの日給が欲しいのだが、会社側としてはそれを実現するには事務コストがかかりすぎ、今までなかなか実現できなかったのを、このシステムを入れることで実現できるようにした、ということがこのシステムの目的です。
その事務コストを下げるための一環として、銀行への振込み業務をアルバイト自らが行うことによって事務の合理化を図ろう、というアイデアが盛り込まれていました。もちろん働いた時間のチェックは会社側が行った上で、システム上で金額が計算されるので、その振込み部分をアルバイトの人が行う、ということです。アルバイトは、24時間、自分が欲しいときに働いた分の給与を引き出せるようになります。
確かにこれは逆転の発想ですよね。こういう発想があるとみんなに注目を浴びるので、事業としても認知度アップに貢献するのだと思います。
ぜひ、この「!」となるようなアイデアを考えたいですね。
投稿日:2008年01月16日 作成者:yasunaka
なんか、脈絡のない話ですが…
ビジネス活動においては様々な最適化が行われています。例えば少しでもコストを下げようとしたり、少しでもサービスを向上させようとしたり、少しでも品質を向上させようとしたり。こういった活動はすべて、何らかの目標(例で言えばコストや、サービス指標値、品質指標値など)の最適化を目指して行われているわけです。
実際には物事はもっと複雑で、例えば品質を向上させるためには、バグ発生率を下げなければならない、テストを大量・効率的に実施しなければならない、そのためには…と様々な連鎖的な最適化活動が大量に行われ、その結果として目標の最適化が実現されることになります。
難しいのは、そのようにブレークダウンされた部分最適化活動がそれぞれMAXになったからといって、必ずしもそれが全体最適化の解とはならないことです。目標の中には様々な相反する指標があります。例えば品質の向上には一般にコストがかかります。コストを抑えすぎると品質が悪化する場合もあるわけです。どの程度でバランスさせるべきか、という部分は、いくら部分最適化を実行しても答えは得られません。
昔は物事を全て線形代数の世界で表現してOR(オペレーション・リサーチ)という手法で最適解を求める、などといったことが盛んに行われていましたが、最近実際の応用例はあまり聞かなくなってきたように思います。そもそも線形代数の世界で表現する、という前提に無理がある場合が多いのでしょう。
デリバティブ(派生証券)の分析手法として、昔は式を解いて解を求めるというやり方が主流でしたが、徐々に複雑な条件によってそのように解析的には解けない場合が増えた結果、モンテカルロ法といって、コンピュータ上で乱数によるシミュレーションを実施して解く、というやり方が増えてきています。ビジネス活動の全体最適化にも、このようなシミュレーションによる解析方法(コンピュータによるものとは限らないかもしれません)が最適なのかもしれません。
投稿日:2008年01月09日 作成者:yasunaka
今月の日経新聞の私の履歴書では、全FRB議長のアラン・グリーンスパンさんが書いています。今日でまだ8日目ですが、むちゃくちゃ面白いです。
グリーンスパンさんの非常に緻密な分析力というのは、若いときのミクロ経済分析で培ったもののようですが、とにかく徹底的に調べ上げ、専門的なことまで自分で理解し、できるだけ現場から正しいデータを大量に集め、それを元に分析する、という分析スタイルが成功への流れを作ったのだと思います。これだけ徹底的に調べ上げているので、皆が信頼を寄せ、長きに渡り世界の金融の世界の番人になりえたのだと思います。
数日前の回に書いてあったのですが、なんと彼はそういう分析の一環として、以前はコンピュータを理解するためにプログラミングもやっていたそうです。でも今は複雑になりすぎで、理解できなくなり、フラストレーションがたまっている、と書いていました。しかし、すごい。日本のシステム開発のプロジェクト・マネージャーの中にはプログラミングをやったことすらないって人がいるのに、です。
振り返ってみると、残念ながら私の分析力はまだまだ甘々です。物事を徹底して分析できているか? どれだけ把握できているか? もっともっと徹底して調べ上げ、裏づけをとる「くせ」を付けていかねばなりません。
できるだけ広い範囲において、徹底的に理解すること、客観的な事実で物事を把握すること、などなど、今後経営者としてぜひ実践していかねば、と心しました。
投稿日:2008年01月08日 作成者:yasunaka
雑談ですが、年賀状をやり取りしていて気づいたことを書いてみます。最近では徐々に年賀状のやり取りが減ってきているようですが、そうはいっても年賀状でしかやり取りできない人もいるので、そうそう止めてしまうわけにはいきません。
昨年の年賀状の時には、忙しくて手書きのメッセージを添えずに出してしまっていました。今年は(汚い字ですが)手書きのメッセージを添えるようにしました。というのも、自分が年賀状を受け取ってみると、結局手書きのメッセージ欄にばかり集中して読んでいることに気づいたからです。
たいしたことが書いてあるわけでなくても、手で書いてあるメッセージというのは、いわば「自分に向けられたメッセージ」になっているわけで、それが重要なのだと思います。
相手に情報を伝えるときに、相手に向けたちょっとした一言を添える、たったそれだけのことだけで、その情報のもつ意味や、伝わり方が変わるのかもしれません。
投稿日:2008年01月04日 作成者:yasunaka
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。さっそくですが、私の今年の抱負を書いておきます。
1.crossnoteをより多くの人に知ってもらう
2.海外の企業との契約を増やす
3.crossnoteの使い勝手の向上に努める
4.2008年末までに契約利用ユーザライセンス数 3,000 を超える
なかなか高いハードルもありますが、これらの目標を超えられるよう、精一杯がんばっていきたいと思います。
また、今まで以上に皆さんとの強い関係を築いていきたいと思います。叱咤、激励、提案、いずれも大歓迎ですので、皆さんの応援をよろしくお願いいたします。
投稿日:2007年12月28日 作成者:yasunaka
今年ももう暮れになりました。今日で仕事納めの方が多いのではないでしょうか?
私はこの1年間はほぼcrossnoteの開発に全て費やしました。非常に困難に思えた時もありましたが、なんとか前に進めるようになりました。大変でしたが、非常に大きな意義のある1年でした。
来年は大きな実を結ぶように、がんばりたいと思います。
この1年間、本当にありがとうございました。また来年もよろしくお願いいたします。
投稿日:2007年12月25日 作成者:yasunaka
先週の金曜日はオブジェクト倶楽部のイベントに行ってきました。いろいろな企画があり、面白かったです。(それでブログを休んでしまいました。すみません)
一番感心したのは、ライトニング・トーク(LT)といって5分間のプレゼンテーション・コーナーがあるのですが、出てくる皆さん、非常にうまい。プレゼンテーションソフトによるビジュアルをうまく使い、シンプルに、かつ非常にテンポ良くプレゼンテーションを進めています。笑いのツボを押さえている人も多く、それがさらにプレゼンテーションに魅力を加えていました。
ちなみに今回のLTを見ていて、いくつかのパターンを発見しました。
1.文字がでかい。
言いたいことをできるだけシンプルに訴えるためには、でかすぎるほとでかい文字が効果的なようです。
2.漫画を利用する。
自分の訴えたい感情を、本来はぜんぜん関連性のない漫画の一こまを利用して説明している人が多かったです。「なんでここでこの漫画がでてくる?(笑)」
3.「落ち」を用意しておく。
プレゼンテーションとしては、非常に高等な技ですが、これがあると印象がだいぶ違うようです。
あのプレゼンは、内輪だから面白いのでしょうか? もし外向きの、例えばセールスのプレゼンテーションや、会社の企画会議であれをやったら、やっぱりまずいのでしょうかね? (結構面白いかもしれませんよ。結果は保証しませんが。)
投稿日:2007年12月19日 作成者:yasunaka
昨日のブログには「創作活動は非同期的がいい」と書きました。そして「プログラミングだって立派な創作活動」とも書きました。その例として今日はオープンソースの世界を考えてみます。オープンソースの世界は昔から非同期的に時間が共有されていました。
オープンソースでのプログラムは世界中のプログラマー達がそれぞれの空いた時間などを利用して(たまに専任の方もいらっしゃいますが)開発されています。世界中の人が関与するということは、一同が会することはなく、時間も場所もばらばらに開発されていることになります。それでいて、ソースコードがおかしくならないように、うまく意思疎通をはからねばなりません。
オープンソースのプログラマーにとって意思疎通するための最も重要なものは、ソースコードそのものです。CVSやSubversionなどのバージョン管理システムを使うことにより、各プログラマーは誰がいつ、どの部分をどのように修正したのかがわかるようになっています。自分の修正が他人の修正とぶつかっていない場合には自動的にソースコードに変更点を反映させることができます。もし修正がぶつかってしまった場合にはそれを検知して、どこがぶつかったのかを教えてくれます。またどのように変更したのかを比較したり、バージョンを戻したりすることが自由に出来ます。
この仕組みがあるので、世界中のプログラマーが24時間、離れた場所にいても開発することができるのです。メールでのやり取りも重要ですが、それ以上にこのソースコード上でのやり取りができることが大きなポイントになっています。
これこそが、非同期的に時間を共有するための仕組みです。
オープンソースの世界に少しでも関わると、あ、世界につながっているんだなって、感じることができます。しかもこっちが寝ている時間帯でも誰かが関わっているかもしれない。非常に不思議な、面白い感覚にとらわれると思います。
投稿日:2007年12月18日 作成者:yasunaka
ここのところ「非同期的時間の共有」をテーマにブログを書いていますが、今日は創作活動と非同期的時間の共有という考え方の親和性を書いてみます。
創作活動にはいろいろあります。文章を書くこと、絵を描くこと、作曲することはもちろんですが、例えばプログラミングだって立派な創作活動です。著作物を作っているのであれば、基本的には創作活動をしていると思ってよいと思います。
創作活動には時間がかかる、という特徴があります。ジャズのアドリブによるセッションなど、特殊な例はありますが、一般に創作活動といわれるものは一過性ではなく、時間をかけて作り上げる場合が多いと思います。これは頭を使わなければならないからでしょう。創作活動を行うには頭を使わなければならず、人間が頭を使うのには時間がかかる、というわけです。考えるには時間がかかるんです。
思いつくのは一瞬かもしれませんが、そこにたどり着く前にいろいろ考えた結果、思いつくのです。
さて、「非同期的時間の共有」が対象とするには、共同で行う創作活動が多いと思います。最初に「非同期的時間の共有」の例であげたニコニコ動画は個人の感想を述べ合うというのが個々人の創作活動かどうかは判断が難しい部分もありますが、そういった字幕が入り込んだものは、ある種の共同作品のようなものと言えるかも知れません。
共同で何かを行うためには、通常はみんなが、同じ時間・同じ場所に集まる必要があります。でもこれを何らかの仕掛けを使って、そのような制約がなく共同で創作活動ができるような仕組みを提供すること、これが「非同期的時間の共有」だと思います。
創作活動には自然に時間がかかる、その上同じ時間・同じ場所に皆が集まらなければならないとしたら、これはとてつもなく大変なことになると思いませんか? なので、創作活動を非同期的に、たとえ場所が異なっていても、時間が異なっていても共同で行えるようになっていることは非常に都合がいいのです。