創作活動は非同期的がいい

投稿日:2007年12月18日 作成者:yasunaka

ここのところ「非同期的時間の共有」をテーマにブログを書いていますが、今日は創作活動と非同期的時間の共有という考え方の親和性を書いてみます。

創作活動にはいろいろあります。文章を書くこと、絵を描くこと、作曲することはもちろんですが、例えばプログラミングだって立派な創作活動です。著作物を作っているのであれば、基本的には創作活動をしていると思ってよいと思います。

創作活動には時間がかかる、という特徴があります。ジャズのアドリブによるセッションなど、特殊な例はありますが、一般に創作活動といわれるものは一過性ではなく、時間をかけて作り上げる場合が多いと思います。これは頭を使わなければならないからでしょう。創作活動を行うには頭を使わなければならず、人間が頭を使うのには時間がかかる、というわけです。考えるには時間がかかるんです。

思いつくのは一瞬かもしれませんが、そこにたどり着く前にいろいろ考えた結果、思いつくのです。

さて、「非同期的時間の共有」が対象とするには、共同で行う創作活動が多いと思います。最初に「非同期的時間の共有」の例であげたニコニコ動画は個人の感想を述べ合うというのが個々人の創作活動かどうかは判断が難しい部分もありますが、そういった字幕が入り込んだものは、ある種の共同作品のようなものと言えるかも知れません。

共同で何かを行うためには、通常はみんなが、同じ時間・同じ場所に集まる必要があります。でもこれを何らかの仕掛けを使って、そのような制約がなく共同で創作活動ができるような仕組みを提供すること、これが「非同期的時間の共有」だと思います。

創作活動には自然に時間がかかる、その上同じ時間・同じ場所に皆が集まらなければならないとしたら、これはとてつもなく大変なことになると思いませんか? なので、創作活動を非同期的に、たとえ場所が異なっていても、時間が異なっていても共同で行えるようになっていることは非常に都合がいいのです。