非常識力
投稿日:2007年04月13日 作成者:yasunaka
少し前に紹介しましたが、日経新聞の今月の「私の履歴書」は鈴木敏文さん(セブン&アイ・ホールディングス会長)です。今朝の内容ではアメリカでセブン・イレブンを見つけてきて、それを日本で展開しようとするが、その当時の日本では大型店が地元の小型店で成り立つ商店街を駆逐するという構図が出来上がっていて、そんな小型店がうまくいくわけがないと社内外から大反対される、という話が書いてあります。
これに対して鈴木さんは果敢に挑んでいくわけですが、闇雲に挑戦しているのではなく、根本的な部分、本質的な部分でそれまでの常識(小型店より大型店が有利)の「ウソ」を見抜いている点がすごいんですね。その当時の業界関係者や学者は単に売り場面積の大小で判断していたのに対し、鈴木さんは小型店より大型店が有利という「常識」は、それまでの小型店の労働生産性が低く、かつ顧客都合を無視していたという前提で成り立っている話しだということ、そしてマーケットに変化が現れ、それまでの安い商品を並べれば売れるという時代ではなくなってきたということ、この2つの「事実」を捉えていたので、果敢に挑戦することができた、というわけです。(詳しくは今朝(4月13日)の日経新聞朝刊を見てください)
物事のブレークスルーって、この常識を疑う「非常識力」から生まれると思います。でもこれっていきなり沸いて出てくるようなものではなく、普段の考え方、考える姿勢の問題なのでしょうね。 例えば上記のようなコンビニエンスストアーを日本で展開するという話も、その当時の常識にどっぷり漬かっていた業界関係者ではなかなか出てこなかった発想だと思うのです。流れに流されるのではなく、常に「?」と考える姿勢を貫いていることが重要なのだと思います。
昨日のブログ「重複を削ろう」で無駄を削ってアジャイルにいこうという話を書きましたが、重要なのはやはりそれまでの常識を疑うという気持ちなのだと思います。今、当たり前のようにやっていることは本当に必要なものなのか、逆に本当は必要なのにも関わらずやっていないことはないのか、常に自分に問いかけていきたいと思います。