ある種のクラウド化の進行
投稿日:2008年09月12日 作成者:yasunaka
ITProの記事にNTTデータの松田氏が語る,「コンペ敗退で気付いた,企業ネットの“第3の目的”」というのが載っていました。内容は海外のデータセンターがあまりにも格安の値段で、コンペで負けてしまったというものでした。
唐突ですが、クラウドという話をするとあまり雲(クラウド)側のことは気にせずに、サービスレベルの話に気を取られがちです。その観点では気づきにくいのですが、実は上記の話のような形で、「企業レベルでのシステム利用のクラウド化」というのが実は進展しつつあるのではないかとしたら、見逃せない話ではないでしょうか?
つまり企業にとって、クラウドの先はどこでも良い、ということなのです。メンテナンスに問題がなく通信インフラが整ってさえいれば、別に海外でも構わないことになります。
ここでいうクラウド化というのは一般にクラウドという概念から比較すると、その一部分だけの話に聞こえるかもしれませんが、実は企業のシステムが標準的な基盤上で稼働可能なものにシフトしてきている現在、企業システムのクラウド化というのは非常に大きな意義をもつのではないかと思います。
データセンターやハードウェアなどの資源は保有するのではなく、借りるものだ、という意識は企業にとって徐々に一般的なものになってくると思います。例えSaaSのような共同利用型のシステムではなくて自社独自のシステムを使うにしても、利用する資源の組み合わせにおいて様々な選択肢が広がってきているように思えます。