予算編成と要件

投稿日:2008年08月06日 作成者:yasunaka

通常、会社は期初に予算編成を行い、それに従って事業を進めるという形式のところも多いと思います。このような会社の場合、期初に予算編成をする時点で、全体の枠が決まってしまい、システム開発についてもその枠に縛りがかかることになります。

システム開発においてこの方法が問題になるのは、その期初に予算編成する際にはまだ要件が確定していない、ということです。要件が確定する前に金額がざっくりと決まってしまうので、本来はその金額の枠内に収まるように要件を固めていかなければなりません。

しかしシステムの受注開発の場合、要件を金額の枠内に収めるためにはどうすべきかについて、明確な手法はありません。システム開発を請け負う側が頑張ってできる範囲がすべて要件の範囲となってしまい、結果としてその「頑張り」はすべて末端のプロジェクト・メンバの負担へと転嫁されてしまいます。

システムを発注する側としては、金額の枠が決められてしまっているのは事実で、いきおい「金はこれしかないけど、なんとかなりませんか?」という話になり、それが上記のような流れでシステム開発の現場は常に忙しい、となってしまっているように思います。

この循環を断ち切るにはどうしたらよいのでしょうか?