変われない日本
投稿日:2008年06月02日 作成者:yasunaka
今日の日経ITProの記者のつぶやき「学生とIT業界トップの公開対談で胸を衝かれたこと???IT産業を呪縛する“変われない日本” 」がおもしろかったというか、ああ、そうだな、と思いました。
変わらないことへの強い指向。これは日本の社会に今深く根付いているように思います。上記の記事では「私塾のすすめ――ここから創造が生まれる」(ちくま新書)という本から次のような内容を抜粋して紹介しています。
—
『時代の変化』への鈍感さ,これまでの慣習や価値観を信じる『迷いのなさ』,社会構造が大きく変化することへの想像力の欠如,『未来は創造し得る』という希望の対極にある現実前提の安定志向,昨日と今日と明日は同じだと決め付ける知的怠惰と無気力と諦め,若者に対する『出る杭は打つ』的な接し方
—
なんかここだけ読むと絶望的になりますね。でも確かに今日本の社会には変化しないことを指向する何かが根付いているように思います。ある意味で日本は一旦頂点を極め、それを過ぎてしまった、ということを経験しているために、没落していくのではないかという危機感から、自然に「変化しないこと」を指向しているのではないか、と私には思えます。
この記事の中で、「起業しよう,と呼びかけるIT産業のトップたち」と紹介していますが、でも今の日本には、米国式の起業ができるような受け皿がありません。日本のVCはStartupの企業にはほとんど出資することがないんです。この事実を理解しないまま、起業をあおるのは少し無責任ではないか?と思います。
もちろん、じゃあ米国式の起業をサポートできる受け皿を整備しよう、という建設的な意見は大賛成ですよ。 😀