テレプレゼンス
投稿日:2008年03月27日 作成者:yasunaka
今日の日経新聞の第二部ではNTTが始めるNGN(Next Generation Network)特集になっています。そのトップページでCISCOのテレプレゼンスというテレビ会議システムが写真入りで紹介されています。
テレプレゼンスはテレビ会議といえばそうなのですが、今までのテレビ会議システムというと何となく相手がいるのがわかる程度で、正直言って画面はあってもなくてもあまり関係がない程度だったと思います。このテレプレゼンスは高速通信を利用して、かなり高精度で、かつワイドな画面を提供するので、まるで本当にそこに参加者がいるように思える程度の臨場感がある、というのが売りです。
値段はだいぶ高い(4000万ぐらいと新聞には書いてありました)ようですが、ここまで臨場感のあるテレビ会議ができるのであれば、それなりの価値があるのではないかと思います。遠隔地にいる人が会議に参加するのに交通費がかからないというだけでなく、時間を拘束されないという点も魅力ですね。時間のないマネジメント層には受けが良さそうです。
一方でもしこれが安くなれば、なんでもかんでもテレビ会議で済ませられるようになるかというと、そうではないと思っています。以前、はてな社長の近藤さんがアメリカに渡っていた時に、日本との間をスカイプで常に接続して、画面を通して相手を確認できる状態にしていたのにも関わらず、意思疎通面での問題から結局は日本に戻ってきた、という記事がITmediaに載っていましたが、リモートでテレビ越しに会話するというのと、実際にそこに居て見聞きするというのではやり取りする情報の質が違うようです。
この情報の質の違いとは、たとえば現場にいれば、食事しているときとか、ちょっと休んでいるときでも会話だけでなく、相手の顔色やしぐさなどからいろいろな情報を読み取ることができます。テレビ会議システムは普通持ち運びできないので、そのシステムの前に座ったときだけ情報の交換ができます。このほんの少しの情報をやり取りする「機会」の差が、質の違いとなってあらわれるのではないでしょうか?
とはいっても、いつも現場にいれるわけではない場合もあります。遠隔地にいる人も交えて毎週会議をする、などといった場面ではやはりテレビ会議システムのメリットが大きいのも確かです。テレプレゼンスならば、相手の表情も読み取れそうです。いつか、使ってみたいですね。