具体的な検証

投稿日:2007年03月20日 作成者:yasunaka

システムを設計するときに気をつけていることを1つご紹介します。それはタイトルにある「具体的な検証」です。システムの仕様を設計する際にもっとも重要なこと、それは使う側の立場になって設計することだと思います。使う側のさまざまなシチュエーションを想定し、それに対してシステムがどう応じるのかを検証しておく、ということです。

通常、システム屋がシステムを設計すると、実現すべきことを要件定義としてまとめ、それを正しく実装するというアプローチをとると思います。これは当然正論で間違いではないのですが、いかんせん、要件として書き出された内容を深く理解しているわけではないために、使う側のほんのちょっとした「こだわり」にたいしてあまりに無配慮なことが多いのではないでしょうか?

もちろん不必要なこだわりをシステムに詰め込んでしまうと要件が膨らみすぎ、これはこれで破綻します。ですので「こだわり」をストレートに要件にしてしまうのではなく、なぜそれにこだわるのか、その背景ではどんなことを考えて、何を実現しようとしているのかをできるだけ「具体的に」理解します。この具体的に、ということがとても重要で、誰が、いつ、何を、どのように、何のために、をはっきりさせ、またその周りにある他の「具体的な事象」との整合性を検討していきます。そうやって考えていくと、「あ、こういうことなんだ、」と初めて顧客側の考え方がわかり、その上でより良い解を顧客に提示することができれば、信頼を得られますし、システムもより良いものになると思います。