Consumer向けのIT産業のビジネスモデル

投稿日:2008年02月12日 作成者:yasunaka

最近個人持ちのノートPCのセキュリティソフトを、広告の入る無料タイプのものに切り替えました。PCを起動すると、そのたびに広告が表示されるのですが、それ以外は普通のセキュリティソフトとして使用できるものです。セキュリティソフトとしての出来はそんなに悪くなく、使用感も上々です。

それまでは年額5,000円程度の金額を払ってセキュリティソフトを買っていたのですが、広告を見るという条件だけでそのコストを払わずに済む、というのはうれしい気がします。使い始めた頃に比べ、表示される広告の内容が増えているようにも思えます。ビジネスとしてはそれなりに順調に伸びているのかもしれません。

ただ、ふと、このビジネスモデルは本当に継続可能なのか?という疑問が沸いてきました。というのは、広告業は広告主がいて成り立つ商売です。もしいくつもの会社がおなじビジネスモデルで参入したとしたら、広告代金を払う側の広告主は増えないので、必然的に1社辺りの取り分は減ることになります。でももしこれが優れたビジネスモデルならば、皆が参入してくることでしょう。

これって、Consumer向けのIT産業のビジネスモデルのジレンマなのかもしれません。

最近の流れで、Consumer向けのITビジネスはいずれも広告モデルが主体となってきており、Consumerから直接お金を徴収するビジネスというのはあまり流行らなくなってきています。Consumerは当然安いほうがいいに決まっているので、自然にそちらに流れるのは理解できますが、全てがその方向の流れてしまうと、そもそもビジネスが成り立たなくなる場合が増えてしまうのではないでしょうか?

次の「新しい」ビジネス・モデルに期待、ということでしょうか?