セキュリティの自由
投稿日:2007年10月30日 作成者:yasunaka
セキュリティは重要だ、ということはみなさん頭ではわかっていると思います。でも実際にセキュリティに縛られる立場になると、あれはだめ、これもだめと、窮屈で、自由をうばられるもの、というイメージがありませんか?
一般にセキュリティを高めると自由度が奪われる方向にあるのは事実だと思います。ただし、場合によってはセキュリティを高めることによって逆に、いままで出来なかったことが出来るようになる場合もあるのではないかと最近気づきました。つまり、セキュリティ上の理由からあることが出来なかった場合、そのリスクを払拭するセキュリティの仕組みを実現できれば、今まで出来なかったことが出来るようになる、という話です。
例えば、ノートPCを持ち歩くことができるのは、セキュリティの仕組みをきちんと備えているから、とは考えられないでしょうか? いいや、昔はハードディスク・パスワードも掛けずにノートPCを持ち歩いていたよ、という意見もあると思いますが、それは本来認識すべきリスクに対して目をつぶっていた、というだけだと思います。
裸の王様は、一度自分が裸であるということを知ってしまった後は、もう裸のまま外を歩けませんよね。でもちゃんと着衣という一種のセキュリティを身にまとうことによって、また外出できるようになるのです。
セキュリティというと、どうも窮屈なイメージでしか捉えられない場合には、ぜひこのように、セキュリティによって逆に出来ないことが出来るようになっているのだ、と考えてみると良いのではないでしょうか? 受身(パッシブ)のセキュリティではなく、能動的(アクティブ)なセキュリティの考え方が、世の中を変えていくのだと私は思います。