独自フォーマット

投稿日:2007年10月19日 作成者:yasunaka

crossnoteはコンカレント性(同じドキュメントを複数人で同時に編集することが出来るようにすること)を確保するために、内部のデータ形式として独自フォーマット(というか、正確には独自データ形式)を採用しています。ところが正直なところ、セールス的な観点でいえばこの独自フォーマットであることはマイナス要因になります。

つまり独自フォーマットの場合、通常のワープロソフトではそのままではドキュメントを編集できないことがネックになる場合がある、ということです。例えば委託者側から、納品物を別のベンダーにメンテナンスさせる可能性を考えて、編集可能なドキュメント形式での納品を要求される場合があります。現在crossnoteについて、ヒアリングを進めているのですが、実際にそういう意見を頂きました。

これについては内部フォーマットは変えようがないのですが、通常のワープロソフトなどで編集できる形式で出力できるようにコンバータを用意しようと考えています。

皆さんもご存知かもしれませんが、WordやExcelにはファイルの中に履歴データが含まれています。それに気付かずにユーザに渡してしまい、隠しておいたはずのデータがユーザに見えてしまい、大変なことになった、という話を聞いたことがあるのではないでしょうか。お客様にWordやExcelの形式でデータを出す場合には、たとえ元のドキュメントと同じ形式であれ、クレンジングというか、中の見られてはまずいデータを削除する作業が必要です。crossnoteの場合にはコンバートして出力するので、そのようなデータが裏に入る危険性がない分、実はこのやり方のほうが望ましいのではないかと考えています。

残念ながら最初のバージョンでは間に合わないのですが、遅くとも来年の3月末までには、製品に組み込む予定です。

これとは別に、今までのプロジェクトのドキュメント類はどうしたらよいのか、という話もいろいろなところから頂いております。例えば通常のWordやExcelなどで作成された、既存資産です。

これらについてはバイナリデータとして、セキュアに、かつ履歴管理を行いつつやり取りするための仕組みとして、crossnote上でやり取りできるように機能追加していく予定です。ただしバイナリデータについては残念ながらコンカレント性はありません。(誰かが編集中の場合には他の人は編集できなくなります) またバイナリとしての塊の単位で変更履歴管理を行いますので、中身について、どこをどのように変更したのかまでは追えません。

このように制約事項はありますが、できるだけ既存資産についてもシームレスに扱っていけるよう、サービスを改善していきたいと考えております。