ヘッドは誰か

投稿日:2007年05月23日 作成者:yasunaka

以前曖昧な仕様一人が仕様を決める、とはという内容で、1名のプロジェクト・オーナを決めて、その人が勘と度胸ですべての仕様を決めていく方式のほうが実は費用対効果が優れているという話を書いたのですが、今日はそれに類する話で、「ヘッドは誰か」というテーマです。

うまくプロジェクトを進めるためには、やはりユーザ側の意思決定者、つまりヘッドを1人に絞り込んでもらうべきだと思います。経験上、ユーザ側の意思決定者が不明確な状態でうまくいったプロジェクトはありません。(私自身、何度もこれでだいぶ痛い目にあってきました) このヘッドとは形式的な話ではなく、実質的に、1名のヘッドが意思決定をしているかどうかという話です。もちろん組織的にその人が対象案件におけるヘッドであるという裏付けは必要です。

もしユーザ側に裏の意思決定者がいたり、誰も意思決定をしていなかったり、本来ヘッドであるべき人がその機能を遂行していない場合には、ユーザ側に対し「これではプロジェクトがうまくまわらない、改善しないことには手を引く」ぐらいの厳しい態度で臨むべきだと思います。

もちろんサブシステム毎に機能が分かれていて、そのサブシステム内に閉じた意思決定については、そのサブシステムのヘッドが判断すれば良いのです。ある事象を判断するのが誰か、ということが明確になっていて、その対象者がきちんと機能していればよいわけです。