Webとアプリ

投稿日:2010年10月21日 作成者:yasunaka

少し前まで、PCのアプリケーションはどんどんWebアプリ化されて、いわゆる従来のアプリケーションはもう時代遅れ、という感じで扱われていました。リッチクライアントなんて言葉も生まれましたが、Webアプリ化の流れには抗しがたいものを感じていました。

それが、スマートフォン周りは逆に、Webアプリよりも「アプリ」、つまりネイティブアプリケーションの方がもてはやされている気がします。例えば私はGoogleカレンダーを使う際、iPhoneからブラウザ版のカレンダーを使う気にはなりません。まず間違いなく、ネイティブアプリのカレンダーを利用します。そしてGoogleカレンダーとはネイティブアプリから同期を取る、という方法を選択すると思います。

なぜか? それは、使ってみりゃすぐわかること、です。

一番感じるのはWebアプリの遅さです。安定して高速な通信環境が使えるPCと異なり、スマートフォンの場合、常に早く通信できるとは限りません。さらに電池の持ちとの絡みで、あまりパイパフォーマンスなCPUを使うことができないために、レンダリングスピードが遅いというのもスマートフォン上のWebアプリの弱点です。

このような携帯端末ならではの条件がWebアプリではなく、アプリを選択させる結果となっているのでしょう。

ただ、同様のことはある程度はPCでも言えるでしょう。新しいブラウザーはJavaScriptインタープリターのスピード競争の場となっていますが、このことがことさら強調されるのは、今現在のWebアプリのスピードが、条件の良いPC上で使っている場合でも決して満足のいくパフォーマンスになっていないからだと思います。

この先さらにパフォーマンスが改善されるかもしれませんが、どう頑張ってもネイティブアプリのスピード感には勝てません。(作りによる部分もありますが) 例えばこのブログのシステムもWebアプリですが、結構遅くてイライラすることが多々あります。比較的長時間作業をするワープロのようなアプリであれば、ほぼ間違いなくネイティブアプリを選択すべきなのかもしれません。