VPN+リモートデスクトップの強み・弱み

投稿日:2010年09月25日 作成者:yasunaka

ちょっと思うところがあって、出先でも会社にある書類を見たい、などといったことを実現する方法について考察してみました。このようなニーズは結構多いと思いますし、実際に実現する方法はいくつか考えられます。

まず一番簡単な、かつ誰でもやっていそうな方法  「書類をコピーしてノートPCを持ち歩く」。この方法はある意味確実なのですが、例えば出先で変更した内容を社内側に反映し忘れて、書いたはずのことが消えてしまったり、会社側での変更を取り込み忘れたりなど、書類が一元管理されないことによる問題が起こります。

この問題を華麗に解決するのが、VPN+リモートデスクトップです。VPNで会社に接続し、リモートデスクトップで社内のPCにログインして使用すれば、書類は会社のサーバ上で編集するので一元管理されますし、ノートPCにドキュメントが残らない分、セキュリティ的にも優れているといえます。

このVPN+リモートデスクトップという方法は外から使いたい人が同じ会社の人だけの場合には、当面最強のソリューションのように思えます。しいて問題を言うならば、接続回線が遅いとリモートデスクトップでの操作が遅くなって辛い、という点でしょうか。

ただ、この方法がうまくいくのは前提条件「外から使いたい人が同じ会社の人だけの場合」が成り立つ場合です。社外から使いたいという人が別の会社の人(で、かつその仕事だけの関係のような人)のような場合には、そのような人をVPNを通じて社外のネットワークに接続できるようにしてしまうのは通常、セキュリティ的に問題が大きいといえるでしょう。

つまり会社を跨いだコラボレーション作業にはこの方法はとりにくく、この点がVPN+リモートデスクトップというソリューションの弱みでしょう。

この制約条件を取り払うのがクラウドによる書類の連携です。例えばGoogle Docsを使えば、クライアント側にダウンロードして使わない限り、書類が一元管理されます。弊社のcrossnoteを使えば、Excelファイルをダウンロードして使うような方法でもインターネット越しにセキュアに一元管理することが可能です。

「外から使いたい人が同じ会社の人だけ」という制約条件が成り立つ場合はVPN+リモートデスクトップ、「社外の人ともコラボレーション」という場合はクラウドを使ったソリューションを、という結論でした。