重複を削ろう

投稿日:2007年04月12日 作成者:yasunaka

昨日の?設計書に書くべき範囲と絡むテーマなのですが、設計書って同じようなことの重複が多いですよね。例えばDOAにしろオブジェクト指向分析・設計にしろ、最初に概念モデルを作って、それから物理モデルを作って…ってように、同じ対象に対して2度モデリングをしています。これって目的が違うし、出来上がりのものも違うものなので、厳密には重複ではないのかもしれませんが、なにか似たようなものを作っていますよね。

で、そもそも先に作った概念モデルってなんなの? っていうのが今回の主題です。もしそれがシステムをデザインするためのものだったら意味がないんじゃないの?って思うんです。それが業務のモデリングだったら話はわかる。このシステムを導入したときに、あるべき業務をモデリングしたものが概念モデルだっていうんだったら書くべき内容がぜんぜん違うから存在意義があると思うんだけど、どうも本来はそういうものではないらしい。

で、似たような、さらにもっと詳しい物理モデルを後で作るんだけど、そうすると同じテーマで2つのバージョンのドキュメントが存在することになる。苦し紛れに概念モデルは最初の設計時に作って後はメンテナンスされないなんて説明がされたりするんだけど、それって重要な設計書類でないからメンテナンスできないだけじゃん、って思っちゃうんです。

別に設計者の頭の整理をするために勝手に概念モデルを作る作業をやめろとはいいません。が、重要でもないドキュメントは成果物ではない、単なる個人的なノートでしょ、ってのが言いたい。それなのにことさらそういったことの重要性を強調するプロセスを定義しちゃうもんだから、成果物として扱われ、無駄な作業が増えちゃうわけです。

最近あんまり聞かなくなった単語だけど、生粋のアジャイラー、安中です。