WordからカスタムXML機能を削除?

投稿日:2009年12月25日 作成者:yasunaka

今年の8月に、マイクロソフトに「Word」の販売差し止め命令というニュースが流れて、なんじゃそりゃ?ってブログで書いていたのですが、なんととうとう、控訴審でも「Word」販売差し止め判決、Microsoftは該当機能の削除で対応 ということになってしまったようですね。

未だにこんな内容で特許がとれる、ということには疑問がありますが、どうも今回の騒動は、他の特許管理会社による訴訟のケースとちょっと違っていて、訴えているi4iという会社はXML分野では老舗の実績のある会社で、i4iが売っていた仕組みと同等のものをWord2003、2007で載せちゃった(パクッちゃった?)ので、マイクロソフトが訴えられた、という、実は特許紛争としてはまともなものだったようです。

i4iもWordにXMLの仕組みを付加して売っている会社なので、そもそもWordの息の根を止めたいわけではなく、問題の「カスタムXML」の機能だけを削ればいいよ、ということのようです。(もちろんガッツリと賠償金をゲットしているようですけど)

『Microsoftは、2010年1月11日以降に販売されるすべての「Microsoft Word 2007」から同機能を削除する予定』ということですが、気になるのが、この対応で削られる「カスタムXML」という機能。ほとんど使われていない機能だとどっかのニュースサイトで書いてありましたが、そりゃあ個人では使っていないかもしれないけど、SIなどでは使っているケースがあるんじゃないでしょうか?

どうすんだ?

社内のシステムならまだなんとかなりそうだけど、パッケージ化して外販みたいなことは難しくなるはず。まあ当然、マイクロソフトは保証してはくれないと思うし。あとWord2010ではそもそもカスタムXMLの機能は除外されているらしいし。もうあきらめてくれ、ということなのかもしれません。

あ、そうそう。crossnoteも前回のバージョンアップでXMLタグに対応しましたが、この特許には引っかかりませんので、ご安心ください。この特許は、コンテンツとテンプレートを分けて保持する方式に関するもので、Wordの場合、WordのXMLと内容を保持するカスタムXMLを別々に持ち、その間をマッピングすることで実現していたので、まさに特許の内容と同じ形式なのですが、crossnoteはコンテンツを流し込んでしまうので、そもそも分けて持っていません。