SaaSの良さが実感できたとき

投稿日:2009年01月23日 作成者:yasunaka

最近、あるシステムの事例で、SaaSという仕組みの良さを(逆説的に)実感できたことがありました。

残念ながらその事例について詳細を話すことはできないのですが、1つあらためて深く感じたことは、企業内ではシステムが長い期間使われ続けるということです。一旦稼動しだしてしまえば、長年使われ続けるというのも、当たり前のことなのですね。

この結果、例えば業務用のパッケージソフトが10年以上に渡って使われ続ける、なんてことも当たり前にあるわけです。

でも問題なのが、OSとハードウェアです。伝統を誇る(?)IBMのAS400(今はeServer iSeries)ならいざ知らず、例えばWindowsだってMacOSだってUnixだって、10年前のOSというのは大抵メンテナンス対象外になっています。

これはOSメーカからすれば仕方ないことですが、業務用パッケージを使っている側からすればそんなことは関係なく、使い続けたいわけです。でもそのためにいちいち自分達で手をかけて(すなわちコストを時間をかけて)、OSやパッケージソフトのバージョンアップ作業をこまめに続けていく企業なんて、そうそうないでしょう。

でもSaaSならば、サービス提供者側が黙っていても勝手にやってくれるのです。サービス提供者側はサービスを提供する上で障害となることは排除しなければなりません。ですので、サーバ側の基盤とするOSやハードウェアはサービス提供者側の責任で、バージョンアップしていくことになります。

SaaSのメリットというとオン・デマンド的な部分が強調されがちですが、長期間使い続けるという観点でも、基盤環境のバージョンアップをサービス提供側が継続的に実施するというのは大きなメリットなのだと感じました。