ユーザの立場からみたSaaS

投稿日:2008年09月18日 作成者:yasunaka

約1年前に、SaaSについて私のブログでこんなことを書いていました。

技術者の立場から見たSaaS(および技術者の立場から見たSaaSその2
経営者の立場からみたSaaS

今回はその第3弾(1年ぶり…)として、ユーザの立場から見たSaaSというテーマを考えてみたいと思います。

ユーザから見たときのSaaSならではのメリットは、実は上記の2つでも同じことを言っているのですが、「継続的な改善」にあると思っています。

一般に、SaaSモデルでは継続的に行われるバージョンアップについて、特別な料金を取ることなしに最新のバージョンが利用できるようになっていると思います。勝手にどんどん機能向上していくということです。継続的に改善が行われていれば、システムが陳腐化するリスクが比較的小さいといえます。

パッケージ型の場合には導入した以降、期間がたつと必ずシステムが陳腐化してきて、いずれ新しいバージョンを導入するか、乗り換えるか、という話になります。この場合、新しいバージョンへの入れ替えにしたとしても、カスタマイズ部分の作りかえやテストなど、それなりのコストと期間を要します。このためになかなかバージョンアップができずに、導入してしばらくたった現在、塩漬け状態になっているというケースも多いのではないでしょうか?

SaaSを導入するという理由はもちろんこれだけではありません。他にも例えば
(1) ハードウェアなどを購入する必要がないこと
(2) 運用を自前で行う必要がないこと
(3) ソフトウェア費を経費化できること
など様々なメリットが考えられます。ただ(1)や(2)についてはアウトソーシングと言った観点でのメリットであり、(3)もリースにすれば同等の効果が得られるなど、必ずしもSaaSでなければ実現できない、というものではないです。しかしこういったメリットも含めて一括で恩恵を受けることができるというのは、やはりすぐれた方式であるといえると思います。

上記に加え、さらにシステムの陳腐化をできるだけ抑えるという観点でSaaS導入を考えるという時代がいずれ来るものと、私は考えています。