パスピエ

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投稿日:2013年06月05日 作成者:yasunaka

表題の「パスピエ」とはドビュッシーのベルガマスク組曲の中の1曲です。高校生の頃、私はドビュッシーが大好きで、ピアノでドビュッシーの曲ばかり弾いていたのですが、最近これと同名の「パスピエ」というロック・グループを知り、ちょっとはまっています。

なんでも、この「パスピエ」で作曲を担当している方(成田ハネダさん)は、東京藝術大学でクラッシックを勉強してて、ドビュッシーが好きでこの名前を採用したのだとか。まあ、音楽的な観点でのドビュッシーとのつながりは、私には良くわからんのですが、曲がなんか「刺さる」ものがあって、仕事中のBGMとしてYou Tubeなどでちょこちょこ聴いているうちに、気が付いたらどっぷりハマった感じです。

で、先日パスピエのインタビュー記事を見つけて読んでいたら、なぜ彼らの曲が私に刺さったのかがわかりました。この作曲をされている成田ハネダさんが影響を受けた人・バンドとして、YMO、矢野顕子、近田春夫と一緒に、「おしゃれテレビ」までリストアップしているじゃありませんか。

おしゃれテレビって、2年前にこのブログで書いた、25年ぶりにやっと見つけた「恋のテロリストNO.1」という曲を作った野見祐二さんのアルバム名のことです。(こちらを参照) パスピエの最初のアルバムに入っている“電波ジャック”という曲はまさにおしゃれテレビにインスパイアされて作ったとか。

そりゃ、刺さるわけだ。そこまで嗜好が一緒だとは…

とりえあず、iTuneでポチってヘビロテ中。トロイメライという曲(この曲名はドビュッシーではなくシューマンの子供の情景の曲ですが)が今一番のお気に入りです。ただ、このグループのファン層は若そうだな。私のようなおっさんはいないかもしれない 😉

 

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DREAM THEATER

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投稿日:2013年03月15日 作成者:yasunaka

先日、ある海外の知人から洋楽のCDが2枚送られてきました。1つは英国のsimpleminds、もうひとつはアメリカのDREAM THEATERのCDです。simplemindsは昔、学生ぐらいのときに流行った英国のニューウェーブ系の流れで多少覚えていて、懐かしかったのですが、もうひとつのプログレッシブ・メタル系(って言っていいのかな?)のDREAM THEATERは、正直なところ、今まで積極的に聴いたことのない音楽でした。

プログレッシブ・メタルって、なんかちょっと説教くさく感じるというか、そんなところが苦手だったんです。 😉

でも、実際に聴いてみると意外と悪くない。特に個人ワークに集中したいときにBGMとして聴くには相性がいいと思いました。

こうした「未知の」音楽と接するのって、物(CD)がそこに「ある」からかもしれません。目の前に実物があり、何だこれは?と興味を持たないことには新しい分野に接することもなく、多分私はプログレッシブ・メタルなんて一生聴かなかった気がします。

今は、インターネットで探せば、simplemindsだってDREAM THEATERだって、簡単に聴く事ができる世の中です。ワンタッチで購入することすらできます。でも、今まで聴くことはありませんでした。インターネットは「pull」型の情報提供手段であり、自分から積極的に探しにいかなければたどり着くことはないし、インターネット側から提供される似たような音楽以外の領域に足を踏む出すことはないのです。

先日、会社の近所のショッピングモール(結構大きい。そして2つもある)に行ったときに気づいたのですが、そこにはCDを売っている店が一軒もありませんせんでした。以前出店していた店は、暫く前に閉店してしまっていたようです。

CDが売れないと言われて久しいですし、世の中はインターネット配信に確実にシフトしていると思います。その結果、こういった実店舗がどんどん世の中から消え去っているのですが、実はこれは「新しい音楽に接する機会」を大幅に狭めている気がします。

昔はちょっと街中に出て、レコードショップの店先をぶらついて、気になったジャケットのLPを衝動買いする、なんていう「ジャケ買い」なんてこともありました。また友達同士でレコードを貸しあう、なんてこともありました。結果としてそれが新しい領域の音楽に接する入り口になっていたと思うのですが、インターネットによってそういう「物」や「場所」がなくなった今では、そんな機会が失われてしまっているように思えます。

実際に「物」に触れる、という大切な機会がどうかなくならないで欲しい。そんなことをDREAM THEATERを聴きながら、ちょっと思った次第です。

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パソコンはオワコン?

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投稿日:2013年02月03日 作成者:yasunaka

今日、実家に行ったときに家のPCの調子が悪いので見て欲しい、と言われ、ちょっと見てみたのですが、まあびっくり。1時間ぐらい待ってもCPUが100%のまま、いろんなアップデートが動いて終わりません。その間、画面も固まって動きませんし、よくまあ、こんなの使っているな、と思った次第。

私の両親はPCを使い出したのは一般家庭としては比較的早いほうだと思いますが、仕組みがわかっているわけではなく、ただ「使っているだけ」なので、なんでこうなったのか、どうすべきなのか、なんて一切わかりません。画面にぱかぱかダイアログが出ても、ぜんぜん「意味がわからん」そうです。

今回の事例でひどいな、と思ったのが、各種の「お助けソフト」。これがPCを動かなくしている1つの要因だったのですが、わからないものの上にさらに輪をかけて事態を複雑して、余計に訳がわからん状態になっていました。

やっぱり一般の人が使うにはPCは複雑すぎるんですね。と、つくづく思いました。あと今のPCってたまにしか使わない人には、アップデートの仕組みがとてつもなく使いづらいものらしい。PCを立ち上げても、いつも暫くの間、アップデートが走り、PCが使えないって、どういうことなんだろう?って思いますよね。

仕事で使っているPCがすぐに無くなることはないと思いますが、一般の人が使うものとして考えた場合、他の選択子(スマートフォンやiPadなど)に比べると、PCはオワコンなんだな、とつくづく感じた次第です。

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あけましておめでとうございます

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投稿日:2013年01月03日 作成者:yasunaka

年の初めに、昨年1年間を振り返ってみたいと思います。
弊社の提供するcrossnoteにおいては、以下のようなことがありました。

1. crossnote ver 1.6によりサーバ性能を大幅に向上

サーバ側の性能を大幅にアップし、同時に大量のユーザが利用しても安定した動作を提供できるようになりました。またクライアント側の動作も大幅に高速化しました。

2. Contact Reportのリリース

製薬会社の新薬申請業務において、当局との一連のやり取りをサポートするツールです。crossnoteにアドオンして利用することができます。

3. レビュー機能強化

レビューアサイン、レビュー実施、進捗管理、レビュー結果の評価、ナレッジ化までをトータルでサポートします。crossnoteドキュメントはもちろんのこと、Word/Excelについてもコメント機能を用いたレビューを複数のユーザが同時に行えます。

今年も引き続き、皆様にOnly oneの新しい価値を提供できるよう、いろいろと企画中です。
今後とも、よろしくお願いいたします。

2013年1月3日
update it, Inc. 代表取締役社長 安中伸彦

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知恵を出すということ

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投稿日:2012年11月19日 作成者:yasunaka

もう先々週の話なのですが、11月10日のがっちりマンデーの星野リゾートの特集を見て、非常に感銘を受けました。

星野リゾートは軽井沢の温泉旅館を基点に、日本国内の様々な経営不振に陥ったリゾート施設や旅館などの再生を手がけている会社です。「星のや」に代表される超高級リゾートのイメージが強く、私も一度行ってみたいと思っている旅館なのですが、がっちりマンデーで紹介しているその経営戦略には目を見張るものがありました。

1.施設個別の弱み・強みをきちんと評価し、誰に対してどのようなサービスをどのように提供すべきか、という戦略が明確である。

2.社長自ら現場へ出向き、従業員へ経営戦略を説く。

3.従業員に対して非常に合理的である。

4.共感をベースとした経営である。

最初の戦略が明確であるという件は、リゾナーレ八ヶ岳の例が放映されていました。リゾナーレ八ヶ岳はもともとはマイカル系列のホテルだったようで、マイカルの経営不振と同時に経営が傾いたようなのですが、その運営を引き継ぎ、見事なまでに再生させています。その手法ですが、まず、その施設には温泉がありません。これは通常、大きな弱みになってしまうわけですが、これを逆手に取り、ターゲット層として温泉をそれほど求めていない小さなお子様連れの家族に切り替え、そのターゲット層向けのサービスに大きく方針転換した、ということをやったそうです。そしてそれが大いに当たった、というわけです。

まだテレビでは社長があちこちの星野リゾートの施設に出張し、着いた先では直ちにホワイトボードを背に社員研修を始め、経営戦略を説いている姿を映していました。社長自らの言葉で一人ひとりの社員研修を行う、というのは半端でなく大変なことだと思いますが、一番効率的に経営戦略を伝播させる方式でもあるわけです。

また従業員にマルチタスクと称して色々やことをやってもらう、ということを説明していました。これにより生産性が向上し忙しくはなるのですが、結果として従業員は拘束時間を短くすることができるというのです。これは従業員にとっても合理的なことだと思います。やることがあまり無くて、でもだらだらと居続けなければならない、というよりも、やることが一杯あってもちゃんと普通にがんばれば時間通りに切り上げることができる、というほうが、従業員にも幸せなはずです。

そして最後に、社長は「これはだめだ、ここをなおせ。」というのではなく、「この旅館ではこんな工夫をしているよ、これはいいね。」というように、自分がいいと思う内容を社内ブログで広め、一人ひとりの従業員に自ら考えてもらうことで自然に改善を促す、というのです。私はこれは「共感」の経営なのだな、と感じました。

まとめると、星野リゾートの経営スタイルとは従業員をいかに育てるかという点に注力した、従業員との共感による経営だ、と言えるのではないでしょうか? 確かにリゾート施設においては従業員一人ひとりの考え方が直接サービスの質につながるので、もっとも重要なポイントなのだと思います。軍隊調の「ケツを蹴っ飛ばして命令する」というのとは間逆のやり方で、経営スタイルとしての1つの理想形のように感じます。

そして最後に。一番私が驚いたのは、温泉旅館やホテルという、いわばコモディティ化した商品が考え方でこんなにも変わるのだ、という事実です。私が属しているデジタルの世界ではものすごい勢いでコモディティ化の波が押し寄せ、これから先、いったいどうすべきなのか見失いがちですが、それは単に考えることを放棄しているだけに過ぎないのだ、という思いを強くしました。星野リゾートを少しでも見習い、新しい価値感を提供できるようにがんばろうと思います。

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オフショア開発の見直し

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投稿日:2012年09月25日 作成者:yasunaka

今日のyahooや日経新聞に、iPhone製造の下請けメーカーで暴動が起きた事件を報じています。

鴻海傘下の富士康、労働者間の争い受け中国北部の工場を閉鎖

前回のブログでも書きましたが、やはりオフショア開発において、今まで中国一辺倒だったやり方を見直す次期に来たのは間違いないと思います。

この事件は一般労働者が工場で起こした事件ですので、ソフトウェア開発の現場とは単純には比較できないと思いますが、現在の中国国内の状況から推察すると、中国国内の賃上げ・待遇改善要求がどんどんエスカレートするのは自然な流れだと思います。またその流れの中で、色々な問題や事件が発生するリスクが大幅に高まっていると考えられます。

カントリーリスクを考える上では、当然のことながら国ごとの特殊性、事情をよく考慮する必要があります。上記のような現状はどの国でも起こっている、ということではなく、今の中国だから起こりうることだ、ということを理解する必要があります。

自分のところは、まさか大丈夫だろう、という考え方は、すでにリスク評価を放棄しています。まじめに代替案を検討・実行していかないと、いざ問題が発生してからでは遅いのです。

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オフショア開発のリスク

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投稿日:2012年09月16日 作成者:yasunaka

中国での反日活動が手がつけられない状況になっていると、ニュースで伝えられています。現地からの映像などを見る限り、一般人でも現地ではいつ巻き込まれてもおかしくない、洒落にならない状況のようです。

今まで中国でのオフショア開発においては、カントリーリスクについての考慮が不十分のまま拡大してきたように思えます。例えばあまり考えたくない事態ですが、日本向けのソフトウェア開発プロジェクト内で、特定メンバーによる故意の情報流出や破壊活動が発生する、などといった事態も想定できなことではありません。安全面、セキュリティなど、単なる値段の「安さ」では釣り合うことのない、もっと重要なことを考える時期が来たようです。

リスク分散を図る点で、短期的には国内での開発へのシフトを早急に進め、長期的には中国以外のインド、ベトナムなどの他の国でのオフショア開発を考えるべき時期だと思います。

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クラウドにおける耐障害性の高め方

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投稿日:2012年07月02日 作成者:yasunaka

ここ数日、ファーストサーバーのデータ消失による大規模障害や、Amazon EC2サービスが落雷で止まった件など、クラウドサービス関連の障害が相次ぎました。

クラウドの方が運用ノウハウが集約する分、個別に運用するよりも耐障害性が高まるように思えますが、このところの障害の様子を見ていると、必ずしもそうも言えないようです。ストレージ等が集約する分、複数のサービスが同時にダウンしてしまうリスクがあることがはっきりしてきた、といえるかもしれません。

このリスクを分散するにはどうすべきか、ですが、1つの解としては、インフラを別とする、まったく別の業者をバックアップ先として用いる、というのが有効でしょう。つまり複数のクラウドを同時に分散して用いる、という考え方です。

実際、私どものお客様の環境で、そのようにまったく別のクラウドサービスをバックアップとして利用するように設定した例があります。まったく別のインフラである故、ファーストサーバーのトラブルのようにバックアップまで同時に消失したり、Amazon EC2のトラブルのようにデータセンターそのものがダウンすることですべて動作しなくなってしまう、といったリスクを回避することが可能になります。

ハードウェアの冗長性確保、という観点で、大切なデータを守るためにも、複数クラウドの利用はいかがでしょうか? 🙂

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SEよ、豊かな語彙を「使うな」

投稿日:2012年06月19日 作成者:yasunaka

IT Proに「SEよ、豊かな語彙を持て」という記事があって、気になって読んでみたのですが、正直これは何?と思ったので、ここに書いておきます。

記事の内容としては、SEが設計書を書く際、豊かな語彙を知っていないと、正確に内容を伝えることができないよ、というもの。記事からの抜粋ですが、「ある概念を示すのに言葉を1つか2つしか知らないとすると、どうやって分かりやすいとか簡潔だとか言えるのか。同義語を5つ6つ知っていて、文章を読む人の立場を考えて、適切な言葉を選んで使う。その結果、分かりやすく簡潔になる。」などと主張されています。

Twitterなどの呟きを見ると

・肯定的な意見

・自分の語彙数に関する感想など

が書かれていて、総じてこの記事に反論する呟きがあまり見当たらなかったのですが、それが私にはとても不思議に感じたのです。

豊かな語彙を知っているべき、という主張そのものは、もちろん、その方がいいに決まっているのですが、その豊かな語彙を設計書に反映させるとなると、話は別で、絶対に反対です。

というのは、設計書は正確に「書く」という点も重要なのですが、関係者に正確に「伝える」、という観点はもっと重要です。そういった意味では、中学生が読んででも内容に齟齬が生じないような書き方の方が望ましいのです。そのためには、むしろ、使用する語彙数を制限し、できるだけ簡潔な言葉で記述するべきなのです。

微妙なニュアンスが重大な意味を持つような設計書なんで、危険極まりない。だったら、そんな微妙なニュアンスは、むしろ設計書からは除外すべきじゃないですか?

しかもオフショア開発が盛んな昨今、そんな設計書は海外に渡せません。

そんな設計書、誰がメンテナンスするんですか?

設計書の品質を高めるために重要なのは、語彙数を増やすことではなく、言葉の意味がぶれないように、できるだけ統一した基準で記述することです。例えば概要設計の段階で、使う単語を統一するために辞書を作りますよね。概念モデルだって、できるだけ簡潔な言葉で表現します。ユースケースだって、書きっぷりを揃えるのは基本中の基本です。つまり現場は、こうして努力して語彙数を減らす方向に持っていこうとするのです。

で、SEは、どこでその豊かな語彙を使うのですか? SEは小説家ではないのです。

この記事の一方の当事者である福田さんが書かれた書籍『SEを極める 仕事に役立つ文章作成術』は、私はまだ読んでいませんが、目次を見る限り、非常に良い内容が書いてあるように思えます。それに対して、この記事での取り上げ方が「語彙数」というごく一部分にフォーカスし過ぎ、何か本質的ではない部分を、記者の視点で歪めてしまったのではないか? そんな気もしました。

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吉田秀和さん

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投稿日:2012年05月27日 作成者:yasunaka

吉田秀和さんがお亡くなりになった、というニュースを見ました。

子供のころ、家に「LP300選」という単行本があり(多分父親が買ったものだと思います)、そのときには既にもうだいぶ古い本だったように思うのですが、大好きで熟読していました。当時、クラッシック初心者の私は、この本がバイブルであり、私の音楽に対する興味の入り口でした。

この本の著者が吉田秀和さんでした。

その後、毎週日曜日の朝の9:00にNHK-FMでやっていた「名曲のたのしみ」というクラッシック音楽を紹介する番組があり、これが私の1週間の楽しみでした。この番組を聴き始めたとき、語り手の「吉田秀和さん」という名前に何か聞き覚えがあるものの、最初はその本の著者だと気づかないで聴いていたのを思い出します。

ゆっくりとした語り口でバッハやモーツアルトなどを紹介するのですが、とても味のある番組でした。この番組、40年間にも渡って今もまだ続いていたのですね…

ご冥福をお祈りいたします。

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